特集
能登半島地震
2024年1月1日、石川県能登地方で最大震度7を観測する地震がありました。同地方では、23年5月に最大震度6強の地震が発生しています。
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2024年1月1日午後4時10分ごろ、能登地方を震源とする地震があった。地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・6。気象庁によると、石川県志賀町と輪島市門前町で震度7の揺れを観測した。同県七尾市、輪島市、珠洲市、穴水町で震度6強を記録した。
能登地方では20年12月から地震活動が活発になっており、23年5月には最大震度6強を観測していた。
気象庁は「令和6(2024)年能登半島地震」と命名。1日の記者会見で「3年ほど続いている地震活動の活動域より範囲が広がっている」と説明した。こうした地震活動については「収束の見込みは立っておらず、活動は当分続くと考えられる」とした。
能登地方では20年12月以降、活発な地震活動が続いているが、今回観測された震度7は石川県では初めて。また大津波警報の発令は11年3月の東日本大震災以来となった。
石川県内の死者(3月29日午後2時現在) | ||
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県内の死者(うち災害関連死) | 244人 | (15人) |
・輪島市 | 105人 | (3人) |
・珠洲市 | 103人 | (6人) |
・穴水町 | 20人 | |
・能登町 | 8人 | (6人) |
・七尾市 | 5人 | |
・志賀町 | 2人 | |
・羽咋市 | 1人 |
石川県内の安否不明者数(3月29日午後2時現在) | |
---|---|
県内の安否不明者 | 3人 |
・輪島市 | 3人 |
安否不明者と犠牲者の氏名一覧
※石川県が発表している一覧(県のホームページへ遷移します)震度7を観測した地震による被害
※総務省消防庁の被害まとめなどによる。死者には災害関連死を含む
死者・行方不明者 | 全壊住宅 | |
阪神大震災(1995年) | 6437人 | 約10万棟 |
新潟県中越地震(2004年) | 68人 | 3175棟 |
東日本大震災(11年) | 約2万2000人 | 約12万棟 |
熊本地震(16年) | 276人 | 8651棟 |
北海道胆振東部地震(18年) | 44人 | 491棟 |
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