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2017年の野球 において、メジャーリーグベースボール(MLB) のポストシーズン は10月3日に開幕した。ナショナルリーグ の第48回リーグチャンピオンシップシリーズ (英語 : 48th National League Championship Series 、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、14日から19日にかけて計5試合が開催された。その結果、ロサンゼルス・ドジャース (西地区 )がシカゴ・カブス (中地区 )を4勝1敗で下し、29年ぶり22回目のリーグ優勝および19回目のワールドシリーズ進出 を果たした。
両球団がポストシーズンで対戦するのは、前年のリーグ優勝決定戦 に次いで2年連続3度目。ドジャースはそのシリーズに敗れたことで、ポストシーズン出場10回連続でワールドシリーズ進出を逃すというMLB記録を打ち立てていたが[3] 、今シリーズ制覇でそれに終止符を打った。ワールドシリーズ進出に要した通算ポストシーズン試合数は67で、こちらもMLB記録である[注 1] [4] 。シリーズMVP には、ドジャースからクリス・テイラー とジャスティン・ターナー の2選手が選出された。テイラーは全試合に1番打者として先発出場し打率 .316・OPS 1.248を記録、ターナーは第2戦でサヨナラ の3点本塁打 を放つなど5試合で7打点 を挙げた。しかしドジャースは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ 王者ヒューストン・アストロズ に3勝4敗で敗れ、29年ぶり7度目の優勝を逃した。
MLB機構はこの年、史上初めてポストシーズンの全シリーズに冠スポンサー を募った。リーグ優勝決定戦については、キャンピングカー 販売業者のキャンピング・ワールド がスポンサー権を獲得しており[5] 、大会名はナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ presented by キャンピング・ワールド (英語 : National League Championship Series presented by Camping World )となる。
両チームの2017年 [ 編集 ]
10月9日にまずドジャース(西地区 優勝)が、そして12日にはカブス(中地区 優勝)が、それぞれ地区シリーズ突破 を決めてリーグ優勝決定戦へ駒を進めた。
ドジャースは直近4年連続で90勝以上を挙げて地区優勝しながら、ワールドシリーズ 進出は逃し続けていた。オフの動きは新戦力獲得よりもFA 選手引き留めが優先され、先発投手リッチ・ヒル や内野手ジャスティン・ターナー 、抑え投手ケンリー・ジャンセン らと複数年の再契約を結んだ[6] 。2017年は開幕から9勝11敗と足踏みしたものの、新人野手コディ・ベリンジャー がデビューした4月25日以降は好転、コロラド・ロッキーズ やアリゾナ・ダイヤモンドバックス を抜いて地区首位に浮上した。彼のデビューから前半戦終了までチームは52勝18敗の高勝率を記録、彼自身もその間に一塁と外野を兼任しながら20本塁打 超、チーム最多打点 と活躍した[7] 。7月31日のトレード では怪我人続出の先発ローテーション へダルビッシュ有 を加え[8] 、2位ダイヤモンドバックスとのゲーム差 を前半戦終了時の7.5から、8月下旬には最大21.0まで広げる。その後は5連敗→1勝→11連敗と不振に陥ったが、その11連敗を止めた9月12日にポストシーズン 出場を決め[9] 、最終的には104勝58敗で地区5連覇かつ30球団最高勝率となった。平均得点4.75はリーグ6位、防御率 3.38はリーグ最高。ベリンジャーやターナーが打撃で好成績を残したことのほか、複数のユーティリティープレイヤー を擁し選手起用の幅を広げたことも大きかった[10] 。地区シリーズではダイヤモンドバックスを3勝0敗で下した[11] 。
カブスは2016年 、71年ぶりのリーグ制覇 を経て108年ぶりのワールドシリーズ優勝 を果たした。オフには抑え投手アロルディス・チャップマン や外野手デクスター・ファウラー がFAで他球団へ移籍し、新たな抑え投手としてウェイド・デービス がトレードで加入、その対価として外野手ホルヘ・ソレア が放出された。その結果、投手陣の健康面と外野の戦力低下には不安が残る陣容となった[12] 。2017年は前半戦で地区2位タイながら43勝45敗と負け越し、首位ミルウォーキー・ブルワーズ からは5.5ゲーム差離される。先発投手陣が防御率を前年より1.7点分悪化させるなど苦しみ[13] 、前半戦終了間際には捕手ミゲル・モンテロ が同僚を批判して他球団へ放出されるいざこざも起きた[14] 。チームはトレード補強へ動き、先発ローテーション にホセ・キンタナ を獲得して後半戦に臨む[15] 。すると7月23日にはキンタナ先発登板の試合に勝って首位へ浮上[16] 、その3日後からは首位に定着して2位ブルワーズとの差を広げていった。後半戦は打線がMLB最多の423得点と調子を上向かせて49勝25敗と大きく勝ち越し[17] 、9月27日に地区連覇を決めた[18] 。平均得点5.07はリーグ2位、防御率3.95はリーグ4位。クリス・ブライアント ら中心選手の安定感と、イアン・ハップ のような若手を輩出する選手層の厚さがチームを支えた[19] 。地区シリーズではワシントン・ナショナルズ を3勝2敗で下した[20] 。
リーグ優勝決定戦の第1・2・6・7戦を本拠地で開催できる "ホームフィールド・アドバンテージ " は、地区優勝球団どうしが対戦する場合はレギュラーシーズンの勝率がより高いほうの球団に、地区優勝球団とワイルドカード 球団が対戦する場合は地区優勝球団に与えられる。したがって今シリーズでは、ドジャースがアドバンテージを得る。この年のレギュラーシーズンでは両球団は6試合対戦し、ドジャースが4勝2敗と勝ち越していた[21] 。
ロースター [ 編集 ]
両チームの出場選手登録(ロースター) は以下の通り。
名前の横の★ はこの年のオールスターゲーム に選出された選手を、# はレギュラーシーズン開幕後に入団した選手を示す。
年齢は今シリーズ開幕時点でのもの。
ドジャースは地区シリーズ のロースターから2選手を入れ替え、内野手コーリー・シーガー と救援投手ペドロ・バエズ に代えて内野手チャーリー・カルバーソン と外野手ジョク・ピーダーソン を登録した。シーガーは地区シリーズ全3試合に2番・遊撃として先発出場したが、第3戦の初回表に二塁へスライディング したとき背中 を痛め、その後は練習を休んだり硬膜外麻酔 を打ったりして様子を見たものの、回復には至らずロースターを外れた[22] 。ドジャースではカルバーソンだけでなく正中堅手クリス・テイラー も遊撃をこなせるため、外野手ピーダーソンのロースター入りによってテイラーが中堅から遊撃へ移る布陣も選択肢となる[23] 。バエズは地区シリーズで登板機会がなかった。
カブスは地区シリーズのロースターから救援投手を変更し、左のジャスティン・ウィルソン を外して右のヘクター・ロンドン を加えた。抑え投手のウェイド・デービス を休ませなければならない場合に備え、抑え投手の経験を持つロンドンをロースター入りさせた[24] 。ウィルソンは地区シリーズ第4戦、5点ビハインドの9回表一死から登板し、2打者をいずれも打ち取った。ただレギュラーシーズンでは、7月31日にカブスへ移籍してからの2か月、17.2イニングで19四球 を与えるなど制球を乱していた[23] 。ロンドンとの入れ替え候補はウィルソンとジョン・ラッキー のふたりだったが、先発投手が序盤で降板せざるを得なくなったときのロングリリーフ役としてラッキーが残された[24] 。
試合結果 [ 編集 ]
2017年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月14日に開幕し、途中に移動日を挟んで6日間で5試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付
試合
ビジター球団(先攻)
スコア
ホーム球団(後攻)
開催球場
10月14日(土)
第1戦
シカゴ・カブス
2-5
ロサンゼルス・ドジャース
ドジャー・スタジアム
10月15日(日)
第2戦
シカゴ・カブス
1-4x
ロサンゼルス・ドジャース
10月16日(月)
移動日
10月17日(火)
第3戦
ロサンゼルス・ドジャース
6 -1
シカゴ・カブス
リグレー・フィールド
10月18日(水)
第4戦
ロサンゼルス・ドジャース
2-3
シカゴ・カブス
10月19日(木)
第5戦
ロサンゼルス・ドジャース
11 -1
シカゴ・カブス
優勝:ロサンゼルス・ドジャース(4勝1敗 / 29年ぶり22度目)
第1戦 10月14日 [ 編集 ]
第2戦 10月15日 [ 編集 ]
第3戦 10月17日 [ 編集 ]
第4戦 10月18日 [ 編集 ]
第5戦 10月19日 [ 編集 ]
^ "Umpires for League Championship Series announced ," MLB.com , October 13, 2017. 2021年10月9日閲覧。
^ David Adler, Matt Kelly and Manny Randhawa, "Did you know? NLCS Game 6 ," MLB.com , October 23, 2016. 2021年10月9日閲覧。
^ Andrew Simon, "DYK: Records toppled in NLCS Gm. 5 clincher ," MLB.com , October 20, 2017. 2021年10月9日閲覧。
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^ a b Carrie Muskat, "Cubs set roster for NLCS vs. Dodgers ," MLB.com , October 15, 2017. 2021年10月9日閲覧。
外部リンク [ 編集 ]
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球団 歴代本拠地 文化 永久欠番 ワールドシリーズ優勝(0 3回) ワールドシリーズ敗退(0 8回) リーグ優勝(17回) できごと 傘下マイナーチーム