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ヤマトカラッパ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤマトカラッパ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 甲殻亜門 Crustacea
: 軟甲綱(エビ綱) Malacostraca
: 十脚目(エビ目) Decapoda
亜目 : 抱卵亜目(エビ亜目) Pleocyemata
下目 : 短尾下目(カニ下目) Brachyura
: カラッパ科 Calappidae
: カラッパ属 Calappa
: ヤマトカラッパ C. japonica
学名
Calappa japonica
ortmann, 1892
英名
Japanese shame-faced crab
Japanese box crab

ヤマトカラッパ(学名:Calappa japonica) は、十脚目カラッパ科に分類されるカニの一種[1]日本では東京湾以南の近海に生息するほか、西太平洋インド洋南アフリカなどに広く分布する。

分布と生息地[編集]

東京湾で初めて発見された。現在ではアフリカオーストラリアにも生息していることが知られており、浅海から最大250 mまで生息する[2]紅海でも発見されている[3]

形態[編集]

甲幅は12 - 15cmで、日本に生息するカラッパの中では最大。生時は黄色と赤色の体色をしている[2]。甲長は甲幅の約0.65倍で、表面にはこぶ状の隆起がある。甲羅の後側縁は弱く張り出し、7本の鋭い棘がある[4]

生態[編集]

肉食のカニで、他のカニやカキ巻貝などの無脊椎動物を捕食する。貝の殻を割るために、右の鋏が内側に湾曲して缶切り状になっている。爪の基部には大きな付属歯があり、これを万力のように使う。殻を割った後、鋭く長い左の鋏を使って、軟組織を摘み取る。危険を感じると、鋏脚を顔の前に折り畳み、歩脚を引っ込めて、箱のような構造になる。この防御姿勢が恥ずかしがっているように見えるため、英語では「shame-faced crab(恥ずかしがり屋のカニ)」と呼ばれている[2]

脚注[編集]

  1. ^ Peter Davie (2012). "Calappa japonica". World Register of Marine Species. 2024年7月6日閲覧
  2. ^ a b c The Japanese Shame-Faced Crab”. Creature Feature. Western Australian Museum. 2024年7月6日閲覧。
  3. ^ Vassily A. Spiridonov & Michael Apel (2007). “A new species and new records of deep‐water Calappidae (Crustacea: Decapoda) from the Indian Ocean with a key to the Mursia Desmarest, 1823 species of the region”. Journal of Natural History 41 (45–48): 2851–2890. doi:10.1080/00222930701770786. https://zenodo.org/record/5298150. 
  4. ^ Tsune Sakai. “Calappa japonica”. Crabs of Japan. Marine Species Identification Portal. 2021年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年6月7日閲覧。

参考文献[編集]

  • 『カニ百科:生態・種類・飼い方・標本の作り方・料理』成美堂出版〈カラー図鑑〉、1995年。ISBN 4415081185 

外部リンク[編集]