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麻雀

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
2018年5月6日 (日) 01:49時点における1km (トーク | 投稿記録)による版 (→‎錯罰符)

ゲームタイルゲーム麻雀

前書

 麻雀とは中国伝来のギャンブルです。雅やかな化粧の裏に隠しきれない猥雑さが非常な魅力を放っていると、恐らく考えているのは筆者だけでしょうが。かつてのブームがさった今現在も根強い人気のあるゲームなのは確かです。

 人間に知性と精神力(ときには体力)の限界を求めてくるこのゲームは古代中国の後宮に端を発すると、はたまた上海の妓院で行われていたものが始まりともいいますが、この項で扱う立直麻雀は何を隠そう我が国日本の生まれであります。となれば読者諸君にも囲碁、将棋と並ぶ国戯として親しんで貰いたいものです。

 まあ、ギャンブルなのですが。ギャンブルとはいえ実際にお金を賭ける事はしません。一部のアウトローを除いて。賭けるのはゲーム内通貨とでも言うべき点棒とそれと引き換えのポイントの他は名誉と気力、記録、記憶位のもの。

 尚、嵌り過ぎには御注意下さい。

 この項では麻雀牌について説明します。

萬子(マンズ)
索子(ソーズ)
筒子(餅子、ピンズ)
四風牌
三元牌
花牌

 全部で5門34種136枚ある。5門とは万子(ワンズ)、筒子(ピンズ)、索子(ソウズ)、風牌(カゼハイ)、三元牌(サンゲンパイ)の区別の事。

 万子、筒子、索子の3門を数牌(シュウパイ・カズハイ)、風牌、三元牌の2門を字牌(ツーパイ・ジハイ)と言うが数牌はそれぞれ9種の区別があり、字牌は風牌が4種、三元牌は3種の区別がある。

 これらが4枚ずつで136枚である。

 数牌の内、1と9の牌を老頭牌(ロウトウハイ)と言って特別視するが、これと字牌は合わせて么九牌(ヤオチュウパイ)と呼ばれやはり特別視される。

 また、数牌の2,3,4,5,6,7,8の牌は中張牌(チュンチャンパイ)と呼ばれる。

 花麻雀ではこれらの他に花牌と呼ばれる物が使われる。

その他の用具

 この項では牌以外のものについて説明します。

点棒(テンボウ)は一種のゲーム内通貨で試合終了時にどれだけ所持しているかということで勝敗が決まる。

賽子 六面ダイス二個を用いる。麻雀用の12面ダイスも存在する。

雀卓 専用の物が便利。専用マットや全自動卓なるものも存在する。

起家マーク 起家を示す。また圏風を表示する。


この他にチップ、焼き鳥マークがある。

ゲームの目的

 麻雀では何を目的にするべきでしょう。半荘毎にはやはりトップ目を取ることでしょうか。ではより短く1ゲーム毎には、これは点棒を得る事と点棒を失わない事。点棒を得るためにはまず和了る事。次に聴牌する事。点棒を失わない為には振り込まない事。これらに深く関係しているのがヨンメンツイチジャントウという呪文です。

 先ず、雀頭(ジャントウ)とは麻雀で和了る為に必要な手形の様な物で同種の牌2枚からなります。少なくとも立直麻雀ではこの雀頭なしに和了る事は出来ません。

 次に、面子(メンツ)ですが雀頭が手形ならば面子は品物でしょうか。この品物には3つの品種があります。1つ目は刻子(コーツ)、次に槓子(カンツ)、最後に順子(シュンツ)。刻子は同種の牌3枚からなり、槓子はなんと同種の牌4枚からなります(麻雀で同種の牌は4枚しかありません)。難度の高さから槓子は刻子の4倍高い符が与えられています。順子は特別かつ最弱の面子で数牌の連なった3枚の牌からなります。数牌のみでしかも同門の牌でないと作ることができないのに符は全く得られません。明らかに作り易さの為ですが。もう一度だけ書きます。「同門の連続した並びの数牌3枚」これが順子の構成要素です。

 さて、すでにお分かりの事と思いますが。四面子一雀頭とは4つの面子と1つの雀頭と言う意味で、麻雀の和了りの形を指します。麻雀は手牌を組み替えることでこの四面子一雀頭の完成を目指すゲームであって、また他家の四面子一雀頭の完成を阻止する(少なくとも加担しない)ゲームなのです。

 例外があります。七対子と十三么九(シーサンヤオチュー・国士無双)です。七対子は七種(7つでない)の雀頭を、十三么九は13種の么九牌(1枚が重複して雀頭を形成している事)を集める事で成立する手役で雀頭はありますが面子はありません。しかし、これらの形でも和了れる事に成っています。

点数計算

 立直麻雀では複雑な方法によって得失点を算出します。

 先ず、和了ることで得られる得点があります。副底(フーテイ)と呼ばれるものでこれが20符あります。副底は面前清栄和の場合10符加算されますが、これは面前加符と呼ばれます。

 また、摸和了った場合は自摸点2符を得られます。これは面前清でなくとも構いません。

 次に部分点を見ていきます。部分点とは和了の形に付く点の事です。部分点は雀頭、面子、待ちの3つに付きます。和了形の部分に付くから部分点です。

 まず、雀頭が役牌であるとき2符を得ます。連風牌の雀頭に4符を付ける事もあります。面子では中張牌の明刻子の2符を最低として、中張牌と么九牌、明刻子と暗刻子、明槓子と暗槓子を比べて2倍に、刻子と槓子を比べて4倍になるように符が決まっています。順に、中張牌明刻子2符、么九牌明刻子4符、中張牌暗刻子4符、么九牌暗刻子8符、中張牌明槓子8符、么九牌明槓子16符、中張牌暗槓子16符、么九牌暗槓子32符となります。さて、待ちとは何が和了り牌かと言う意味で使う言葉ですが、符計算では和了牌を受け入れたのはどういう部分かという位の意味です。言い換えればどういう形で和了ったかという事で、単騎和(タンキホー・単騎待ち)、嵌張和(カンチャンホー・嵌張待ち)、辺張和(ペンチャンホー・辺張待ち)にそれぞれ2符付きます。

 次に基本点を算出します。基本点は前述の符合算し1の位で切り上げたものに、手役とドラで得られる翻の数に2を足した数だけ2を掛け合わせたものを掛ける事で得られます。

 式にすると、基本点Bは符をf、翻をhとして、

B=f*2^(h+2)

となります。

 ここで、基本点が2000点を超えていない事を確認してください。基本点が2000点を超える場合は役満貫となり翻によってのみ得点が決まります。

 役満貫は満貫、跳満、倍満、三倍満、数え役満(四倍満)の5つがあります。それぞれ基本点が満貫(5翻以上)2000点、跳満(6翻以上)3000点、倍満(8翻以上)4000点、3倍満(11翻以上)6000点、数え役満(13翻以上)8000点となります。

 ではいよいよ支払です。先ず、摸和了りの場合を見ていきます。和了者が散家ならば他家の支払いは額は、散家が基本点の1倍、荘家が基本点の2倍となります。和了者が荘家の場合は、他家は基本点の2倍を支払います。栄和了りの場合は放銃者が前述の全額を負担します。つまり親満(荘家の和了った満貫)に振り込んだ場合の失点は12000点となります。

 ところで、100以下の点数をやり取り出来ない事に気づきましたか。端数が出た場合は10の位で切り上げて支払を行います。

 尚、立直麻雀の点数計算には例外があります。1、前述の役満貫に加えて2、平和形(部分点が付かない形)の摸和りは20符、3、栄和りは30符、3、七対子は25符、4、役満は四倍満となります。

 この他に積符やリー棒、不聴罰符が得失点として考えられますがこれらは他の項に譲ります。

その他の得失点

積み符

 連荘すると積み場となる場合があります。積み場となると規定により100点棒が供託扱いとなりこれが和了者の取り分となります。例えば、1本場300点のルールで東1局1本場東家のツモ和了りとなれば各々の支払いに100点が加わる事になります。同じルールで南2局2本場南家に東家が放銃すれば支払いに600点が加わる事になります。

供託

 和了者は和了り点の他に供託された点棒を得る事が出来ます。

立直料

 立直者は立直料を供託する必要があります。立直料は普通1000点です。

錯罰符

 錯(ツオ)はゲームの進行を不可能にしないが妨げたという程度の行為で、和了り放棄とするのが普通ですが規定により1000点の供託で免れられる事が在ります。

不聴罰符

 普通、場3000点としこれを不聴者が聴牌者に折半して支払います。例としては、2人聴牌の時、聴牌者にはそれぞれ1500点が不聴者より支払われます。

試合を始める

座位と起家の決定

 座位を決めるには掴み取りと言う方法があります。風牌4種を用意し、伏せて洗牌し、各々これを取ります。東を引いた者を仮東とし、その者が席を決め、その右隣に南を引いた者が、そのまた右に西が、その右に北を引いた者が座るといものです。

 起家は二度振りによって決めます。先ず、仮東が賽を振ります。出目の数だけ仮東から右に数え、当ったものが賽を振ります。賽を振ったものから出目だけ右に数え当ったものが起家となります。

座位と起家の決定2

 上記の掴み取りと二度振りには以下の様な方法もあります。

  • 伏せて洗牌した風牌4種を数牌の奇数と偶数の牌とで挟みます。
  • 任意の者が賽を振り右回りに数える事で仮東を決めます。
  • 仮東が賽を振り起家を決めます。
  • 仮東の振った賽の目が、奇数なら奇数の側から、偶数なら偶数の側から、起家から順に風牌を取っていきます。
  • 東を引いた者が仮東の席に付き、右回りに南、西、北と座ります。

ゲームを始める

洗牌

 先ずは洗牌をします。牌を卓に伏せ、静かに側面を押す事で混ぜます。

牌山

 次に牌山を築きます。卓の淵に5枚の牌を並べてください。そして両脇に更に3枚ずつ並べます。もう一度両脇に3枚ずつ並べます。同じ事をもう一度やります。始めに作った牌の列の上に次に作った牌の列を載せます。この時、小指で両脇を押し、親指と人差し指で真ん中を持ち上げる様にします。慣れない内は半分ずつ載せる様にしましょう。

開門

 次に牌山の先頭と末尾を決めます。この事を開門と言います。開門は一度振りによって行われます。親が賽を振り、親から右に出目だけ数えていき、当った者が自分の前の牌山でやはり右から出目だけ数え上げ、そこで右に分けます。

配牌

 読んで字の如く牌を配ることです。東家、南家、西家、北家の順に先頭から2幢ずつ3度とります。最後に1枚ずつやはり先頭から順に取ります。この時、東家はさらに第一自摸の分も一緒に取ることに成っているのですが、この行為をを「チョンチョン」と呼びます。

ドラ

 ドラ表示牌を開きます。1枚目のドラ表示牌は牌山の末尾から左、3幢目の上です。嶺上牌を落とさない様に注意してください。

ゲームの進行

 親の打牌でゲームスタートです。ゲームは取牌(チュパイ)と打牌(ダハイ)によって進行します。取牌は後述するツモ(自摸・摸)、チー(吃)、ポン(口編に並)、カン(槓)、ロン(栄)の5つの行為の事を言い、打牌は手牌から河に牌を捨てる事とその時捨てられた牌を言います。取牌した人は和了りがないならば必ず打牌をしないといけません。

 以下、取牌について記述します。

  • 牌山から牌を手牌に加える事をツモと言います。基本的に牌山を卓の外側から見て右端上、先頭の牌を取ることに成ります。基本的にと書いたのは例外がある為です。これは後述します。
  • 上家の打牌を手牌に加え順子を作る行為をチーと言います。チーの手順は、先ず、チーと発声し、任意の塔子(ターツ・一枚かけた面子)を倒牌し、上家の打牌を取り、塔子の右に横にして付け、これらを自分の地の右側に置くというものになります。
  • 他家の打牌を手牌に加え刻子を作る行為をポンと言います。ポンの手順は、チーに準じます。発声はポンです。つまり、ポン→パタ→スッ→カッとなります。取った牌は横にして上家からとったのならば右に下家から取ったのならば左にです。対面から取った場合は間に挟みます。なお、ポンはツモとチーに優先します。しかし著しく遅れた場合はその限りではありません。
  • カンは槓子を作るために発声し牌を副露することをいいます。カンには3つあり、1、ツモの後、槓子を副露する暗槓。2、他家の打牌を手牌の刻子に加え合わせて副露する大明槓。3、ツモの後、副露した刻子に牌を加えて槓子を作る小明槓或いは加槓。の3つです。なお、大明槓と小明槓を合わせて明槓と呼びます。大明槓の場合は概ねポンと同じです(カンはチーに優先します)。カンをした時の特権として嶺上牌をツモる事が出来ます。嶺上牌とは牌山の末尾の牌の事です。カンをするときの発声はカンです。
  • ロンは別の言い方で出和了りまたは栄和(ロンホー)または栄和了りと呼び、聴牌時のみ宣言でき、刻子、順子のみならず雀頭を作る為にも他家の打牌を取ることができます。

 ところで、ツモによって和了る事をツモ和了りまたは自摸和と呼び、ツモと宣言します。前述のロンと加えて、和了(ホーラ・アガリ)と呼ばれ、宣言したプレイヤーの勝利でゲームが終了します。宣言したプレイヤーは倒牌し手牌を整理し、他家に和了りを確認させます。

 さて、ツモと打牌を合わせて摸打(モーダ)と言います。打牌を取ることを鳴きと言います。この事を合わせて整理すれば麻雀は、和了りや鳴きがない限り摸打を繰り返す。というものになります。

 最後に流局について述べます。流局とは和了りのないゲームの終了の事です。牌山が王牌の14枚を残して途切れた時、最後の打牌で和了りがない事を荒牌平局(ホワンパイピンチュー)或いは平局(ヘイキョク)といって、流局とします。平局したら手牌が聴牌していたものは倒牌し不聴罰符を受け取ります。

 流局にはこの他に途中流局と言って条件を満たせば流局させる事が出来るというものがありますが、詳しくは他の項に譲ります。

ルールの例

 筆者自作のルールブックを一例として掲載します。

第1条基本

1、 麻雀牌 136枚、点棒、六面賽2個を使用する。なお赤牌三枚を使用する。

2、 東南半荘をもって1回とする。

3、 座位は掴み取りによって決める。

4、 起家は二度振りによって決める。

5、 牌山は17童4つを井形に組み右端を15度前に出す。

6、 和了或いは流局を以って1ゲームとする。

7 開門する位置は一度振りによって決める。

8、 手牌は13枚を原則とし、1槓ある毎に1枚を増す。

9、 和了の手配は14枚を原則とし、1槓ある毎に1枚を増す。

10、 取牌はA摸、B吃、C口並、D槓、E栄の5つとする。

11、 取牌した者は和了りが無いの為らば手牌から任意の牌を河に打たねば為らない。

12、 打牌の後、吃、口並、槓或いは栄の無い場合は次の者が摸する。

13、 摸は、牌山の先頭から一枚手牌に加える。摸は座位の順によって行う。槓した時嶺上牌を手牌に加える事も摸である。

14、 吃は、上家が打った牌を発声し手牌に加え順子を作り、これを副露する。吃をした時元々手牌にあった2枚と順子を構成できる牌は河に打ってはいけない。

15、 口並は、他家が打った牌を発声し手牌に加え刻子を作り、これを副露する。口並をした時元々手牌にあった牌と刻子を構成していた牌を河に打ってはいけない。

16、 槓はA、摸した牌を手牌に加え槓子を作り発声しこれを副露し嶺上牌を摸する。B、他家の打った牌を発声し手牌に加えこれを副露し嶺上牌を摸する。C、摸した牌を発声し明刻子に加え嶺上牌を摸する。槓子は副露して初めて認める。槓した時嶺上牌から摸する。Aを暗槓Bを大明槓Cを加槓或いは小明槓と言う。またBとCを合わせて明槓と呼ぶ。

17、 牌山の末尾から14枚を王牌とする。

18、 王牌の末尾の牌を嶺上牌とする。

19、 王牌の直前の牌を海底牌とする。

20、 海底牌を摸した者の打牌を河底牌とする。

21、 海底牌を摸した者は槓する事が出来ない。

22、 和了はA摸和、B栄和の2つとする。

23、 摸和は摸した牌を発声し手牌に加え和了形を作りこれを倒牌する。

24、 栄和は他家の打った牌を発声し手牌に加え和了形を作りこれを倒牌する。

25、 和了があった時他家は必ずこれを確認する。

26、 同一牌により2家以上の和了があった場合は放銃者から見て摸の順番の速い方を優先とする。

27、 和了りには手役1翻が必用とする。

第2条流局

1、 次の項目を流局とする。A荒牌平局。B九種么九牌倒牌が在ったとき。C四風連打がなされた時。D四開槓がなされた時。ただし4つの槓子を副露したものがいるならば、例外として続行する。この時その局では槓できない。E子の和了。F錯和流局。

2、 Aでは第3条に従う。

3、 B,C,Dでは連荘となる。親は移らず積み場となる。

4、 Eでは輪荘となる。親は次位に移り積み場とならない。

5、 Fでは連荘となる。親は移らず積み場とならない。

第3条連荘

1、 次の項目を連荘とする。親は移らず積み場となる。A親の和了。B親が聴牌しての流局。

2、 次の項目を輪荘とする。親は移り積み場となる。A親が不聴での流局。

第4条罰則

1、 以下の行為を錯和とする。A自己若しくは他家の手牌を倒す。B聴牌形の変わる立直後の暗槓。C不聴で立直を掛ける。D振聴で和了を宣言し倒牌する。E摸順ではないのに摸する。

2、 錯和は競技中の発覚を以って満貫払いとする。

3、 錯和は他家に正当な和了のあった場合、免れる。

4、 錯和が在った時役満3待聴以内の手牌を持っているものはその代償を錯和者に求める事が出来る。

5、 以下の行為を錯とする。A誤って和了を宣言する。B規定よりも多い或いは少ない牌を持っている。C吃、口並、槓を取りやめる。D吃、口並、槓をして誤った牌を副露する。E誤って吃、口並、槓を宣言をする。F5枚以上の見せ牌。見せ牌とは見るべきではない牌を見る事または見せる事を云う。

6、 錯はその発覚を以って和了放棄とする。

7、 錯は訂正が可能ならば1000点を供託する事で免れる。

第5条振聴

1、 和了牌を自ら棄てている事を振り聴と言う。

2、 和了牌の見逃しも振り聴と看做す。

3、 和了り牌を見逃しての振り聴の時自己の摸打を経ないと栄和了りできない。

4、 立直後の和了牌の見逃しも振り聴である。この場合、自己の摸打を経ても栄和了りできない。

第6条罰符

1、 不聴罰符は場3000点とする。

2、 聴牌は形式聴牌でよい。

3、 聴牌者は手牌を公開し他家の確認を受ける。

第7条ドラ

1、 ドラは王牌の最後尾から3童目の上段が表示牌となる。

2、 槓がある毎に表示牌の左隣りの牌も表示牌とする。尚、暗槓では先開け、明槓では後開けとする。

3、 立直を掛けたものが上がったとき表示牌の下の牌も表示牌となる。

4、 ドラは表示牌の次牌とする。

5、 ドラは表示牌の枚数をH、ドラの枚数をDとして、HD(翻)とする。

第8条収支

1、 和了点20符

2、 面前加符10符

3、 摸点2符

4、 部分点A雀頭。三元牌、荘風牌、門風牌、連風牌各2符。B面子。中張牌明刻子2符、中張牌暗刻子2符、一九牌明刻子4符、一九牌暗刻子8符、中張牌明槓子8符、中張牌暗槓子16符、一九牌明槓子16符、一九牌暗槓子32符 C和了形。辺張和、嵌張和、単騎和各2符。

5、 七対子は25符とする。

6、 平和形の摸和了りは20符とする。

7、 平和形の栄和了りは30符とする。

8、 基本点Eは符をf、翻をhとして E=f*2^(h+2) とする。

9、 A子のツモアガリの場合、子は基本点*1、親は基本点*2を支払う。B親のツモアガリの場合、他家は基本点*2を支払う。C子のロンアガリの場合、放銃者は基本点*4を支払う。親のロンアガリの場合、放銃者は基本点*6を支払う。

10、 支払いは計算結果の10^1位で切り上げて行う。

11、 基本点が2000以上の和了りを役満貫とする。

12、 役満貫はA満貫(5翻以上)、B跳満(6翻以上)、C倍満(8翻以上)、D三倍満(11翻以上)、E役満(13翻以上)、の5つとする。基本点はそれぞA2000,B3000,C4000,D6000,E8000とする。

第9条積み符

1、 積み場の場合一本300点としAツモアガリの場合、他家はそれぞれ1/3を負担する。Bロンアガリの場合、放銃者は全額負担する。

2、 一度和了があれば0本場に戻る。

第10条供託

1、 供託された点棒は和了者が獲得する。

2、 南4局が和了者なく終了した場合は返還される。

第11条決着

1、 点数の多少で順位を決める。

2、 同点の者が居た場合は座位に準ずる。

3、 配給原点は25000点とする。

4、 持ち点が負になったものが出たらその時点で決着をつける。

第12条手役

次の手役を認める。手役の複号を認める。*は食い下がり1翻

1、 立直(A面前清聴牌の時、立直を宣言する事が出来る。B立直の発声と牌の横向けが在って有効となる。C立直料は1000点とする。D立直は摸牌が在り打牌時に限り宣言し取り消しは出来ない。E立直の後聴牌形を変える事は出来ない。F和了っている牌を打って立直の宣言は出来ないが1巡後ならば出来る。1翻)

2、 二立直(純粋な一巡目で立直を掛ける。2翻)

3、 一発(立直を掛け、1巡以内で和了する。1翻)

4、 箭刻(三元牌の刻子或いは槓子を作る。1翻)

5、 小三元(三元牌の刻子或いは槓子が2つあり、雀頭が三元牌である。4翻)

6、 大三元(全ての三元牌で刻子或いは槓子を作る。13翻)

7、 門風刻(自風牌の刻子或いは槓子を作る。1翻)

8、 圏風刻(場風牌の刻子或いは槓子を作る。1翻)

9、 小四喜(風牌の刻子或いは槓子が3つあり、雀頭が風牌である。13翻)

10、 大四喜(全ての風牌で刻子或いは槓子を作る。13翻)

11、 平和*(符の付かない聴牌形での和了。1翻)

12、 一盃口*(同一の順子を2つ作る。1翻)

13、 二盃口(一盃口を2組作る。面前清のみ。3翻)

14、 三色同順*(3色の数牌で同一の並びの順子がある。2翻)

15、 一気通貫*(1色の数牌で123,456,789の順子を作る。2翻)

16、 九蓮宝燈(一色で1112345678999と並べ1つが重複。面前清のみ。13翻)

17、 三色同刻(3色の数牌で同一の数の刻子がある。2翻)

18、 七対子(対子を7つ揃える。2翻)

19、 対々和(全ての面子が刻子である。2翻)

20、 三暗刻(3つの面子が暗刻或いは暗槓である。2翻)

21、 四暗刻(全ての面子が暗刻或いは暗槓である。13翻)

22、 三槓子(3つの面子が槓子である。2翻)

23、 四槓子(全ての面子が槓子である。13翻)

24、 断一九*(一九牌がない。1翻)

25、 混全帯一九*(雀頭と全ての面子に一九牌が含まれる。2翻)

26、 純全帯一九*(雀頭及び全ての面子に老頭牌が含まれる。3翻)

27、 混老頭(一九牌のみを使う。2翻)

28、 清老頭(老頭牌のみを使う。13翻)

29、 混一色*(2色の数牌を使わない。3翻)

30、 清一色*(1色の数牌のみを使う。6翻)

31、 字一色(字牌のみを使う。13翻)

32、 国士無双(全ての一九牌を集め内1つが雀頭に成る。13翻)

33、 面前清自摸和*(面前清聴牌から自摸和了る。1翻)

34、 海底摸月(海底牌で和了る。1翻)

35、 河底摸珠(河底牌で和了る。1翻)

36、 嶺上開花(嶺上牌で和了る。1翻)

37、 槍槓(他家が加槓した時、その牌が和了り牌であるならば栄和了る事が出来る。また国士無双を聴牌している場合は例外として暗槓での槍槓を認める。1翻)

38、 地和(純粋な一巡目の摸で和了る。13翻)

39、 天和(配牌で和了る。13翻)

色々な麻雀

麻雀のルールは多様であり、様々なローカルルールが存在する。

ありあり

 後付けルールと喰い断ルールの適用の有無を確認することがある。後付けとは役牌の刻子を作る前に他の牌を鳴く行為の事。喰い断とは鳴いて作ったタンヤオ事。

 本来「後付けあり喰い断あり」などと言うべきところを「ありあり」などと省略することが多い。

 麻雀の解説書は関東ルールを基本として書かれることが多いためか、最近では関東の「ありあり」ルールが初心者を中心に関西でも広がってきている。

  • ありあり 後付けあり、喰い断あり。
  • ありなし 後付けあり、喰い断なし。
  • なしあり 後付けなし、喰い断あり。あまり採用されない。
  • なしなし 後付けなし、喰い断なし。

競技ルール

大会競技などの際、純粋に腕前だけを試す目的で、偶然性の強い「一発」、「裏ドラ」、「槓ドラ」などがなかったりする。

赤あり

 赤ドラと呼ばれる牌を用いるルール。赤ドラは1枚につき1飜を得られる。数牌3門の5一枚ずつを交換するものをはじめ、五筒二枚を交換するもの、また青や金だったりすることもある。

中麻

 台湾麻雀の事、日本の麻雀と大幅にルールが違う。

用語集

 この項ではルール外の了解についてを扱います。

  • 卓上 卓上に並べられた牌の山を牌山と呼びます。牌山の内側を河(ホー)外側を地(チー)と呼び、地に配られた牌を手牌(テハイ)、河に捨てられた牌を捨て牌と呼びます。

アガリ

  • 和了(ホーラ)アガリ。和了形の完成を宣言する事。
  • 聴牌(テンパイ) あと1枚の牌で和了れるという状態が出来ている事。
  • 放銃(ホウジュウ) 振り込み。自分の捨て牌で他家を和了らせる事。

流局

  • 流局 和了りがなく局が終了する事。

以下は流局の条件の例

  • 九種九牌(キュウシュキュウハイ)純粋な一巡目に么九牌が9枚以上ある時に行うことができる。尚、正式名称は「九種么九牌倒牌」である。
  • 四風連打(スーフォンツレンタ:スーフーレンダ)純粋な一巡目に4人が同じ風牌を切った時に起こる。
  • 四人立直(ヨニンリーチ)四家立直(スーチャリーチ)とも呼ばれる。4人が立直を行った際に起こる。
  • 四槓散了(スーカンツ、スーカンサンラ)もしくは四開槓(スーカイカン)、二人以上が4回槓を行った際に起こる。
  • 三家和(サンチャホー)3人同時にロンの場合に起きる。尚、トリロンを可とするルールではこのルールは使用されない。
  • 荒牌平局(ホワンパイピンチュー)誰も和了せずに山牌が切れてしまうときに起こる。
  • 錯和流局(チョンボリュウキョク)だれかがチョンボを行った時に起こる。

連荘と輪荘

  • 連荘(レンチャン) 条件が満たされ親番が続行する(荘家が移らない)事を連荘と言う。
  • 輪荘(リンチャン) 条件が満たされ親番が流れる(荘家が移る)事を輪荘と言う。

プレイヤー

  • 相対位置 左隣の者を上家(カミチャ)、右隣の者を下家(シモチャ)、向かいの者を対面(トイメン)と言う。
  • 他家 自分以外のプレイヤーの事を他家(ターチャ)と言う。
  • 荘家と散家 その局の東家を荘家(チュワンチャ)と呼ぶ。荘家以外のプレイヤーを散家(サンチャ)と呼ぶ。荘家、散家は親、子とも呼びます。
  • 起家 東1局の荘家の事。要は最初の親。

局の呼称

 ○場の□局目を○□局と言う。連荘し積み場となれば積まれた点棒の数に応じて○□局△本場と言う。流局し積み場となれば○□局流れ△本場と言う。

一翻縛り

 和了り形には必ず手役1翻が必要とする規則のこと。ドラのみでは1翻縛りを和了る資格はない。

  • 圏風(チュワンフォン)1荘は16局であるが、これらは4局毎に東場、南場、西場、北場と呼ばれる。この東、南、西、北が圏風、所謂場風である。
  • 門風(メンフォン)荘家は東家(トンチャ)。荘家の下家が南家(ナンチャ)、対面が西家(シャーチャ)、上家が北家(ペーチャ)である。それぞれ、東、南、西、北が門風、所謂自風)である。
  • 連風(レンフォン)圏風かつ門風な風。所謂「ダブ東」「ダブ南」の事。
  • 客風(コーフォン)圏風でも門風でもない風。所謂オタ風。

度量法

  時間

 1荘=16局

 1局は必ず1ゲーム以上ある。

 1ゲームとは配牌(ハイパイ)から和了りあるいは平局までの事。

牌山

 牌は2段の山に組まれる。この時、重ねられた二枚を1幢(トン)と数える。

得点

 1ポイント=1000点(100の位で五捨六入する。)

 符 和了と聴牌形に付く得点(一の位で切り上げる)。

 翻(ハン) 手役とドラ、場に付いて得点を吊上げる。

1回戦

 立直麻雀では普通1回戦は半荘行う。東風戦で行う事もある。

  • 半荘(ハンチャン) 多くは東場と南場を行う。
  • 東風戦(トンプウセン) 東場のみ行う。
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