2004年度に,地域研究関連諸機関の連絡組織として発足した地域研究コンソーシアムに組織された情報資源共有化研究会は,2006年11月に,第2回海外調査を実施し,米国のOCLC,CRLなど,学術図書館のネットワークを支える機関を中心に訪問した。米国の学術図書館のネットワークは,OCLC,CRL,ARLなど,それぞれ役割を異にする非営利団体によって支えられる面が大きい。これらの組織は,図書館が自動的に加入するものでなく,パートナーシップによって成立している。日本においても,資源共有を促進する上では,こうしたパートナーシップに基づく協力関係を組織する可能性について,検討する必要があるだろう。