精選版 日本国語大辞典 「夜明」の意味・読み・例文・類語 よ‐あかし【夜明】 〘 名詞 〙① ＝よどおし（夜通）[初出の実例]「ぬばたまの欲安可之(ヨアカシ)も船は漕ぎ行かな御津の浜松待ち恋ひぬらむ」(出典：万葉集（８Ｃ後）一五・三七二一)② 夜を寝ないで明かすこと。朝まで眠らないでいること。一晩中起きていること。徹夜。徹宵(てっしょう)。[初出の実例]「子供等は雪の堂に入って燈明をともし、そこで夜明しする」(出典：雪国（1935‐47）〈川端康成〉)③ 一晩中商売をしていること。夜が明けるまで営業していること。また、その人やその店。[初出の実例]「まだ今夜は九ツ前だが、夜見世の引けの早いのか夜明(ヨアカ)しも出ちゃあ居ねえ」(出典：歌舞伎・黒手組曲輪達引（1858）序幕) よ‐あけ【夜明】 〘 名詞 〙① 夜が明けること。東の空が白んで、うす明るくなること。また、そのころ。あかつき。あけがた。[初出の実例]「夜明け、大嶽を見れば、毒龍巖くだけて散うせにけり」(出典：宇治拾遺物語（1221頃）二)② 新しい時代や希望のもてる状況の始まり。[初出の実例]「私の原稿に目を通して呉れた同氏の口から、その方での夜明けの来るらしいけはひを感ずる事が出来た」(出典：兄の立場（1926）〈川崎長太郎〉三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例