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|color = black
|stylistic_origins = [[電子音楽]]<br />[[Hi-NRG]]<br />[[ディスコ]]<br />[[シンセポップ]]<br />[[イタロハウス]]
|cultural_origins = [[1984年]] - [[1985年]]<br />{{GBR}}<br />{{BRD}}<br />{{ITA}}<br />{{JPN}}<br />
|instruments = [[ドラムマシン]]<br />[[キーボード (楽器)|キーボード]]<br />[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]<br />[[サンプラー]]<br />[[ミュージックシーケンサー|シーケンサー]]<br />[[シンセサイザー]]
|popularity =
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== 歴史 ==
=== 世界のユーロビート ===
ユーロビートは、[[シンセサイザー]]等の[[電子楽器]]や[[コンピューター]]の[[打ち込み]]を多用した、[[テンポ|BPM]]が120以上の速い[[テンポ]]のポップな[[楽曲]]である。元は[[ヨーロッパ]]で[[1970年代]]半ば頃より流行していた「[[ディスコ (音楽)|ユーロ・ディスコ]]」、[[1980年代]]前半に登場した「[[Hi-NRG]](ハイ・エナジー)」、そして同時期に[[イタリア]]で生まれた「[[イタロ・ディスコ]]」に端を発しており、1980年代後半に流行した。その特徴としては[[4つ打ち]]の譜割り、シンセベースの8分音符での[[オクターヴ奏法]]、シンセリフの多用、使用機材(後述)などが挙げられる。
 
[[Image:Donna Summer 1977.JPG|150px|thumb|left|[[ドナ・サマー]]]]
ユーロ・ビートの前史は、70年代の[[ディスコ (音楽)|ユーロ・ディスコ]]の隆盛に始まる。イタリアの[[ジョルジオ・モロダー]]が[[シンセサイザー]]を前面に出したサウンドメイキングを行い、[[アメリカ]]出身だが当時は[[西ドイツ]]を拠点としていた[[ドナ・サマー]]の楽曲がヨーロッパでヒット。[[西ドイツ]]の[[ミュンヘン]]で結成された[[シルバー・コンベンション]]もヒットを出した<ref group="注">75年の「フライ・ロビン・フライ」と76年の「ゲット・アップ・アンド・ブギー」がヒットした。</ref>。やがてこれらの楽曲が、アメリカや日本など世界的に広まってゆくこととなる。この西ドイツ発のシンセ・サウンドが「ユーロ・ディスコ」と命名され、ドナ・サマーがリリースした「I FEEL LOVE」「LOVE TO LOVE YOU BABY」は、[[ハイ・エナジー]]のルーツになったとも言われるようになる<ref>{{cite web |url= http://www.biography.com/people/donna-summer-9499073 |title= Donna Summer Biography&nbsp;– Facts, Birthday, Life Story | work= Biography.com | access-date=03 September 2021}}</ref>。
ユーロ・ビートの前史は、70年代の[[ディスコ (音楽)|ユーロ・ディスコ]]の隆盛に始まる。イタリアの[[ジョルジオ・モロダー]]が[[シンセサイザー]]を前面に出したサウンドメイキングを行い、[[アメリカ]]出身だが当時は[[西ドイツ]]を拠点としていた[[ドナ・サマー]]の楽曲がヨーロッパでヒット。[[西ドイツ]]の[[ミュンヘン]]で結成されたシルバー・コンベンションもヒットを出した<ref group="注">75年の「フライ・ロビン・フライ」と76年の「ゲット・アップ・アンド・ブギー」がヒットした。</ref>。やがてこれらの楽曲が、アメリカや日本など世界的に広まってゆくこととなる。この西ドイツ発のシンセ・サウンドが「ユーロ・ディスコ」と命名され、ドナ・サマーがリリースした「I FEEL LOVE」「LOVE TO LOVE YOU BABY」は、[[ハイ・エナジー]]のルーツになったとも言われるようになる<ref>{{cite web |url= http://www.biography.com/people/donna-summer-9499073 |title= Donna Summer Biography&nbsp;– Facts, Birthday, Life Story | work= Biography.com | access-date=03 September 2021}}</ref>。この頃のユーロ・ディスコの楽曲は[[モーグ・シンセサイザー|モーグ・モジュラー]]などのアナログ・シンセサイザーで制作されていた。
 
[[1983年]]に[[ヤマハ]]が世界初のフルデジタル・シンセサイザーとなる[[DX7]]を発売する。同機は24万8千円という、当時としては異例の低価格で発売され、シーケンサーのQXシリーズやドラムマシンのRXシリーズなどと併せて[[打ち込み]]の作曲に革命的な変化をもたらすと共に、デジタル・シンセサイザーの普及に多大な貢献をすることとなった。また同年に[[MIDI]]規格が制定されるなど、これらの出来事はユーロビートにおける煌びやかなサウンド・メイキングの普及を決定付けることとなる。こうした事情を踏まえ、ユーロ・ディスコに代わって「[[Hi-NRG|ハイ・エナジー]]」と呼ばれる、BPM110以上のやや速めのディスコミュージックが流行するようになると、[[イギリス|英国]]の音楽雑誌「レコード・ミラー」は「Hi-NRG」チャートを創設した。
[[Image:Kylie Minogue - Kiss Me Once Tour - Manchester - 26.09.14. - 122 (15210472377).jpg|200px|thumb|upright|[[カイリー・ミノーグ]]]]
イギリスのプロデューサーチームである[[ストック・エイトキン・ウォーターマン]]によるプロデュースの下で活動した[[デッド・オア・アライヴ (バンド)|デッド・オア・アライヴ]]が[[1984年]][[11月5日]]に『You Spin Me Round (Like a Record) 』をリリースすると、同曲はイギリスだけでなく、アメリカでも大ヒットする。この楽曲は、後のユーロビートに見られる、高速なBPMと[[オクターヴ奏法]]を多用したFM音源の[[シンセベース]]によるベースラインという2つの特徴、を明確に打ち出した。ストック・エイトキン・ウォーターマンはその後も1980年代を通じて[[バナナラマ]]、[[ジェイソン・ドノヴァン]]、そして[[カイリー・ミノーグ]]、[[リック・アストリー]]、[[メル&キム]]らの曲を制作し、自らのレーベル「PWLレコード」を世界的に流通させることとなる。
 
イギリスで「ユーロビート」と名付けられた理由の一つに、[[1985年]]12月、[[イギリス|英国]]の音楽雑誌「レコード・ミラー」が「Hi-NRG Chart」の名称を「ユーロビート・チャート」に改名したことを挙げることができよう。この改名は、BPMが120を超えるような速いテンポでかつポップな作品が増加したため<ref name="kitanaka-onoda">小野田 雄「ユーロビート」北中正和監修『世界は音楽でできている ヨーロッパ・アジア・太平洋・ロシア&NIS編』音楽出版社,2007年,pp46〜47</ref>であると言われている。
イギリスのプロデューサーチームである[[ストック・エイトキン・ウォーターマン]]によるプロデュースの下で活動した[[デッド・オア・アライヴ]]が[[1984年]][[11月5日]]に『You Spin Me Round (Like a Record)』をリリースすると、同曲はイギリスだけでなく、アメリカでも大ヒットする。この楽曲は、後のユーロビートに見られる、高速なBPMと[[オクターヴ奏法]]を多用したFM音源の[[シンセベース]]によるベースラインという2つの特徴、を明確に打ち出した。ストック・エイトキン・ウォーターマンはその後も1980年代を通じて[[バナナラマ]]、[[ジェイソン・ドノヴァン]]、そして[[カイリー・ミノーグ]]、[[リック・アストリー]]、[[メル&キム]]らの曲を制作し、自らのレーベル「PWLレコード」を世界的に流通させることとなる。
 
イギリスで「ユーロビート」と名付けられた理由の一つに、[[1985年]]12月、[[イギリス|英国]]の音楽雑誌「レコード・ミラー」が「Hi-NRG Chart」の名称を「ユーロビート・チャート」に改名したことを挙げることができよう。この改名は、BPMが120を超えるような速いテンポでかつポップな作品が増加したため<ref name="kitanaka-onoda">小野田 雄「ユーロビート」北中正和監修『世界は音楽でできている ヨーロッパ・アジア・太平洋・ロシア&NIS編』音楽出版社,2007年,pp46〜47</ref> であると言われている。
 
ユーロビートは前述のストック・エイトキン・ウォーターマンを筆頭に、有名[[プロデューサー]]によって大量生産されていた。また、ドイツやイタリアを中心とするヨーロッパ大陸で人気を博していたイタロ・ディスコの流れもあり、イタリアでSAIFAMレーベルを主宰する[[マウロ・ファリーナ]]やジュリアーノ・クリヴェレンテのプロデュースによってMax-Him(ドイツ出身のグループで、フロリアン・ファディンジェールが在籍)、Aleph([[デイブ・ロジャース]]が在籍)、Radiorama(マウロ・ファリーナ自身がボーカルを務める)などの多数のアーティスト、ヒット曲を輩出している。
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イギリスを筆頭とする欧州のチャートを席巻したユーロビートは、アメリカでも1987年から1989年にかけてMTV USAで放送された、MTV Europe制作の『Braun European Top 20』によって紹介された。ただし、アメリカではユーロビートはそれほど人気が無かったため、ヨーロッパや日本で非常に有名なアーティストでも、アメリカでは全く知られていない場合が多い。[[ペット・ショップ・ボーイズ]]などが「ユーロビート」として紹介されるなど、ヨーロッパや日本とは違った受け止められ方をしていた。アメリカにおいてはサブリナ・サレルノ、スパーニャ、[[バルティモラ]]など、1980年代の特定のイタリアのユーロディスコの輸入に使用されたが、イギリスを拠点とするダンスやエレクトロポップ・グループの総称としても「ユーロビート」の呼称は使用されていたのである。
 
しかしながら、ステレオタイプな楽曲が飽きられ<ref name="kitanaka-onoda" />、日本以外では[[1990年代]]以降、次第にブームが収束することとなる。ヨーロッパではイギリスで[[1988年]]の夏に勃興した[[セカンド・サマー・オブ・ラブ]]のムーブメントがきっかけとなり、[[ユーロダンス]]や[[ハードコアテクノ]]、[[ハウス (音楽)|ハウスミュージック]]などに取って代わられ、アメリカでもハウスや[[R&B]]、[[ニュージャックスウィング]]などの他のジャンルに移り変わっていった。
 
1990年代後半ごろより、日本の[[パラパラ]]の音楽として「ユーロビート」が海外に知られるようになった。この時期の「ユーロビート」は完全に日本市場向けの楽曲が量産されており、80年代の楽曲と比べてもかなり高速化している(BPM140(BPM140以上のものが多い)点が特徴である。また、同時期にアニメ『[[頭文字D]]』や[[音ゲー|音楽ゲーム]]の『[[Dance Dance Revolution]]』でユーロビートがフィーチャーされ、これの作品が海外に輸出されてヒットしたことで、ユーロビートは「日本文化の一部」として世界に再び受け入れられることとなった。2000年代以降も、日本の「パラパラ」用の音楽のコンピレーションアルバムが『Super Eurobeat』として継続的に発売されているほか(そのため海外ではしばしば、ユーロビートのサブジャンルとしての「日本におけるユーロビート」の名称が「スーパーユーロビート」であると誤解されている)、現在でも日本から世界に「ユーロ」ビートが継続的に再発信されている。
また、同時期にアニメ『[[頭文字D]]』やゲームの『[[Dance Dance Revolution]]』でユーロビートがフィーチャーされ、これの作品が海外に輸出されてヒットしたことで、ユーロビートは「日本文化の一部」として世界に再び受け入れられることとなった。2000年代以降も、日本の「パラパラ」用の音楽のコンピレーションアルバムが『Super Eurobeat』として継続的に発売されているほか(そのため海外ではしばしば、ユーロビートのサブジャンルとしての「日本におけるユーロビート」の名称が「スーパーユーロビート」であると誤解されている)、日本の様々なゲーム会社から『[[ビートマニア]]』『[[パラパラパラダイス]]』『[[Jubeat]]』などの音ゲーのシリーズが継続的に制作され、それらにユーロビートが収録されて海外に輸出される状況が続いており、現在でも日本から世界に「ユーロビート」が継続的に再発信されている。
 
=== 日本のユーロビート ===
==== 1980年代 : PWLサウンドの輸入 ====
[[1980年代]]半ばにユーロビート、ハイエナジー、イタロ・ディスコなどといった当時のヨーロッパのダンスミュージックがまとめて「ユーロビート」の名称で[[日本]]に持ち込まれ、「ユーロビート」というジャンルは日本で独自の発展を遂げた。ユーロビートはリズム感に乏しい日本人でもリズムが簡単に取れるため、流行してから人気を維持した期間が長かった。1980[[1986代後半]]から[[19901994]]前半にかけて『'''[[THAT'S EUROBEAT|ザッツ・ユーロビート]]'''』というコンピレーションCDが[[アルファレコード]]から発売され、ブームに火を点けるとともに、ユーロビートの名称が定着した。同シリーズはVol.44まで続き、ユーロビートの有名シリーズとなっている。また、同時期には、他社からも「ユーロビート・ファンタジー」([[ポニーキャニオン]])、「ベスト・ディスコ」([[ビクターエンタテインメント|ビクター]])といったコンピレーション・シリーズが発売された。
 
[[1980年代]]中期から全国展開した[[ディスコ]]「[[マハラジャ (ディスコ)|マハラジャ]]<ref>httphttps://web.archive.org/web/20190628211530/https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/07/0702.html</ref>」「キング&クイーン」で主要ジャンルとしてヘビープレイされ、ユーロビートは[[ディスコ]]の曲と認知されたことで注目されるようになる。当時は、日本人アイドルの歌った日本製の「ユーロビート」までもが[[デッド・オア・アライヴ (バンド)|DEAD OR ALIVE]]や[[カイリー・ミノーグ]]などの本家のユーロビートとともに日本のディスコで流された。さらに[[小室哲哉]]率いる[[TM NETWORK|TMN]]が、楽曲の[[プロデュース]]や[[リミックス]]をユーロビートの本家であるイギリスのPWLレーベルに委ねるなど、ディスコの場以外でも日本でユーロビートは受け入れられていくようになる。
 
==== 1990年代以降から2000年代前半 : パラパラブームと独自の進化 ====
その後、ヨーロッパでの人気に翳りが見えた1990年ごろでも日本では未だに人気があったため、イタリアのM. FarinaとG. Crivellenteは、Max-HimのF. Fadingerとともにユニット[[F.C.F.]]を結成し、日本市場に特化した楽曲を制作するようになった。1990年代以降もユーロビートが日本でガラパゴス的に人気を保ち続けた理由としては、ユーロビートに合わせて踊る日本特有のダンス文化「[[パラパラ]]」や、デイブ・ロジャース生まれ楽曲提供を行ったアニメの『[[頭文字D]]』(1998年 - )が人気を博したことが大きい。[[エイベックス・グループ|エイベックス]]から『'''[[SUPER EUROBEAT|スーパーユーロビート]]'''』([[1990年]] - )、ユーロビートフラッシュ([[1995年]] - [[1999年]])、ユーロマッハ!([[1999年]] - [[2002年]])というコンピレーションCDシリーズが発売され始め、特に「スーパーユーロビート」は後年まで続く長寿シリーズとなった。スーパーユーロビート以降は、1980年代の楽曲と比べてBPMが大幅に早くなっており、別物と言える程に進化を遂げた。『SUPER EUROBEAT』シリーズの長期的な商業的成功については、エイベックスの経営者が直接[[イタリア]]のユーロビート・レーベルと契約し、日本市場向けの嗜好に特化して制作してもらったことが大きな理由で、これらのレーベルの作品は、現在ほとんど日本国内で消費されていのみである。ようになり、日本国内でのみ人気のあるジャンルをイタリアのレーベルが長年に亘って制作しつづけるという珍しい現象が起きている。
 
そのため現在では、いわゆる[[洋楽]]であるにもかかわらず、日本国内のみで発売されている[[コンピレーション]]盤がほとんどである。1990年代中盤より、ユーロビートのアーティストである[[デイブ・ロジャース]]が[[安室奈美恵]]や[[MAX (音楽グループ)|MAX]]、[[V6 (グループ)|V6]]と言ったエイベックス所属のアーティストのプロデュースを行い、非常に大きな商業的成功を成し遂げた。この時期以降のユーロビートは、日本でしか発売されていない楽曲がほとんどである。またデイブ・ロジャースが楽曲提供を行ったアニメの『[[頭文字D]]』(1998年-)が人気を博したことも大きい。 
そのため現在では、いわゆる[[洋楽]]であるにもかかわらず、日本国内のみで発売されている[[コンピレーション・アルバム|コンピレーション]]盤がほとんどである。1990年代中盤より、ユーロビートのアーティストである[[デイブ・ロジャース]]が[[安室奈美恵]]や[[MAX (音楽グループ)|MAX]]、[[V6 (グループ)|V6]]と言ったエイベックス所属のアーティストのプロデュースを行い、非常に大きな商業的成功を成し遂げた。この時期以降のユーロビートは、日本でしか発売されていない楽曲がほとんどである。
 
アジアにおけるユーロビートの流行が、日本を起点に香港や韓国などのアジア諸国に拡大していく例もあった。特に、[[荻野目洋子]][[ヴァージョン]]の『[[ダンシング・ヒーロー (Eat You Up)]]』は、[[香港]]などで[[カヴァー]]される際に、[[オリジナル]]曲ではなく、日本での編曲が使われた。韓国では「ザッツ・ユーロビート」のコピー盤が流通したり、90年代には[[アイドル|アイドルグループ]]がユーロビート調の楽曲を歌っていた事もあった。
 
==== 2000年代後半以降 : 日本からの逆輸出 ====
2000年代前半にパラパラブームが終息すると、ユーロビートの発信源は2014年までテレビアニメ化が断続的に続いていた頭文字Dと、日本の様々なゲーム会社から発売される[[音ゲー]](『[[beatmania]]』『[[beatmania IIDX]]』『[[パラパラパラダイス]]』『[[Jubeat]]』『[[太鼓の達人]]』など)となり、それらにユーロビートが使用されて海外に輸出される状況が続いた。21世紀になると頭文字Dの影響を受ける形で[[インターネットミーム]]の音源として多用されたり、更には自動車メーカー、とりわけスポーツカーやモータースポーツのプロモーションに使われたりする<ref>2020年前後だと以下のような例がある。(ともに2022.09.21閲覧)
*[[N (ヒョンデ)|Hyundai N]] | N Playlist — [[ニュルブルクリンク|Nürburgring]] Eurobeat Dash[https://www.youtube.com/watch?v=p2rmoi1caNY (その1)][https://www.youtube.com/watch?v=6hCxxdUrNFA (その2)] - [https://www.youtube.com/@hyundainworldwide Hyundai N Worldwide(現代自動車公式YouTubeチャンネル)]
*[http://www.toyotagazooracing.com.cn/carlineup/gr_86.php 中国向けToyota GazooRacing公式 GR86車種紹介ページ]
</ref>などと言った状況も散見されるようになった。
 
== 使用機材 ==
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ユーロビートの楽曲では、[[ギター]]と[[ボーカル]]以外は、すべて[[打ち込み]]で作られる。4/4拍子が多く、120〜160前後のテンポである。定型のあるブルースなどと違い、ユーロビートに定型的な曲構成はない。歌唱のない部分に8小節の「シンセリフ」と呼ばれるシンセサイザーによる印象的な[[フレーズ]]が存在し、Aメロ、Bメロ、サビと同格に扱われ、曲中で繰り返し現れる。これが、ユーロビートの最大の特徴であり、その出来が曲の評価を決めるほどの重要な要素でもある。さらに、曲の構成(流れ)が次のように作られることが多く、曲によってほとんど差異がない。
 
80年代のユーロビートと、90年代以降に日本で独自に進化したユーロビートとの間には大きな差異がみられる。前者は、BPM125前後で[[音楽|サウンド]]もシンプルなのに対して、後者は、テンポがかなり速く(BPM140以上のものが多い)、シンセサイザーの高音が際立っている。現代では[[調|キー]]を変えずに[[BPM]]を変動させる事が可能であり(かつては[[BPM]]を変えるには回転数音程を変えなければならず、制約が多かった)、印象を変えずにビートだけが速くなっている事が多い。また、[[オリジナル]]・[[ヴァージョン]]と[[リミックス]]で、[[テンポ]]が全く違う事もある。
 
== 主な世界のミュージシャン ==
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** 『[[ネヴァー・トゥー・レイト]]』
* [[バナナラマ]]
** 『[[クルーエル・サマー]]』(1984)(1984年)
** 『[[ヴィーナス (ショッキング・ブルーの曲)#バナナラマによるカバー|ヴィーナス]]』(1986)(1986年)
** 『[[アイ・ハード・ア・ルーマー (噂)]]』 (1987)(1987年)
** 『[[第一級恋愛罪]]』(1987)(1987年)
* [[リック・アストリー]]
** 『[[ギヴ・ユー・アップ]]』(1987)(1987年)
** 『[[トゥゲザー・フォーエヴァー]]』
** WHENEVER YOU NEED SOMEBODY
** TAKE ME TO YOUR HEART
** SHE WANT'S TO DANCE WITH ME
* [[ジェイソン・ドノヴァン]]
** 『[[ブロークン・ハーツ]]』
* [[ソニア (歌手)|ソニア]]
** 『[[ネヴァー・ストップ・ミー・ラヴィング・ユー]]』(1988)(1988年)
** 『[[ト・キ・メ・キ・ハート!]]』
* [[シニータ]]
** 『トイ・ボーイ』(1987)(1987年)
* ヘイゼル・ディーン
** 『[[愛が止まらない 〜ターン・イット・イントゥ・ラヴ〜|ターン・イット・イントゥ・ラヴ]]』
* [[アンジー・ゴールド]]
** 『[[ダンシング・ヒーロー (Eat You Up) |イート・ユー・アップ]]』
* [[サマンサ・フォックス]]
** 『ストップ・ミー・ナウ』
103 ⟶ 113行目:
* アンキー・バッガー
** 『[[夜にはぐれて 〜Where Were You Last Night〜|夜にはぐれて]]』
* [[デッド・オア・アライヴ (バンド)| デッド・オア・アライヴ]]
** 『[[ラヴァー・カムバック・トゥ・ミー (デッド・オア・アライヴの曲) |ラヴァー・カムバック・トゥ・ミー]]』
** 『ユー・スピン・ミー・ラウンド』
** 『ブランド・ニュー・ラヴァー』
126 ⟶ 136行目:
** CHA CHA CHA CHA
* [[デイブ・ロジャース|アレフ]]
** IN YOUR EYES
** FLY TO ME
** FIRE ON THE MOON
** HERO
** BAD POWER
** DOCTOR
** BIG BROTHER
* [[F.C.F.]]
** BAD DESIRE
** SAMURAI
* [[キング・コング&ジャングル・ガールズ]]
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** HELP ME
* ジョー・イエロー
** [[U.S.A. (曲)|U.S.A.]]
 
=== 1990年代以降 ===
* VIRGINELLE
** TANGO TANGO
** タンゴ・タンゴ
** FANTASY
** ファンタジー
** LIKE A VIRGIN
** ライク・ア・ヴァージン
 
* [[ロリータ (歌手)|LOLITA]]
** TRY ME
** [[Believe (Folder5の曲)|DREAMIN' OF YOU]]
** [[GOMACHO 2]]MAN
 
** NOT FOR SALE
* [[NUAGE]]
** DON'T WANNA LOSE YOU BABY
** SUNDAY
** BABY GET MY FIRE TONITE
 
* [[DAVE RODGERS]]
** [[MUSIC FOR THE PEOPLE]]
** [[TAKE ME HIGHER]]
** [[SPACE BOY]]
 
** KINGDOM OF ROCK
** MADE IN JAPAN
** BEAT OF THE RISING SUN
* NORMA SHEFFIELD
** (IT'S) FOR YOUR EYES
** MAYBE TONITE
** IF YOU WANNA STAY
 
* DOMINO
** [[TORA TORA TORA]]
** I WANNA DANCE
** FUKUWAUCHI
 
* [[MEGA NRG MAN]]
** SEVENTIES
** BURNING DESIRE
** BACK ON THE ROCKS
** GRANDSPACE PRIXRACING
 
* DR.LOVE
** EUROBEAT
** DON’T STAND SO CLOSE
** DOCTOR LOVE
* ROBERT PATTON
** BIG IN JAPAN
** SHAME ON YOU
** LOVE IN PARADISE
* [[キング&クイーン (音楽ユニット)|KING & QUEEN]]
** KING AND QUEEN
** HE-HEY DANCIN'
** PARA PARA
* GO GO GIRLS
** ONE NIGHT IN ARABIA
** DO YOU WANNA DANCE
** MELODY IS IN YOUR HEART
 
* LESLIE PARRISH
** REMEMBER ME
** SAVE ME
** MICKEYREMEMBER B.ME
** TAKEKILLING MEMY BABYLOVE
 
** A NEVERENDING NIGHT
** TAKE MY SOUL
* KAREN
** HURRICANE
** FLY IN THE SKY
* [[MARKO POLO]]
** MONEY GO!
** SPEEDY SPEED BOY
** JUNGLE FEVER
** STOP YOUR SELF CONTROL
 
* NIKO
** [[NIGHT OF FIRE]]
** SPEEDWAY
** NIKO KICKBOXING
* DAVE SIMON
 
** I NEED YOUR LOVE
* DR.LOVE
* LOU GRANT
** DOCTOR LOVE
** DON’T STOP THE MUSIC
** EUROBEAT
* DAVE MCLOUD
** DON’T STAND SO CLOSE
** MIKADO
 
* MATT LAND
* MAIO & CO.
** PAMELA
** DARK IN THE NIGHT
* DELTA FORCE
** RELIGHTWALKING MYON FIRETHE MOON
** DART IN MY HEART
* BLACK POWER
 
** GET READY FOR LOVING
* MR.M
** WELCOME PEOPLE
* [[クララ・モローニ|CHERRY]]
** YESTERDAY
** ROUND N’ ROUND
** KISSES
 
* HELENA
** LOVE IS A MELODY
** LONELY NIGHT
** VOICES
* NATHALIE
 
** HEARTBEAT
* [[FASTWAY/DUSTY]]
* SUSAN BELL
** MY ONLY STAR
* [[FASTWAY/DUSTY|FASTWAY]]
** NUMBER ONE
** SPACE LOVE
** CRAZY FOR LOVE
 
<!-- * ACE
* ACE
** CRAZY ON EMOTION
** FANTASISTA!
* TRI-STAR
** TAKE MY BREATH AWAY
** IKE IKE
** FUTURELAND
* PAMSY
** MY UNIVERSE
** ONCE UPON A TIME
* STEPHY MARTINI
** EMOTIONS
* MANUEL
** GAS GAS GAS
-->
 
== 主な日本のミュージシャン ==
263 ⟶ 257行目:
* [[安西ひろこ]]
**「[[True Love (安西ひろこの曲)|True Love]]」 - LOLITA “EASY”
 
* [[石川秀美]]
** 「LOVE COMES QUICKLY」
280 ⟶ 273行目:
* 渡辺めぐみ
** 「ゴースト・バスターズ」
* [[森恵 (女優)|森恵]]
** 「東京街(TOKIO TOWN)」
* [[石野陽子]]
307 ⟶ 300行目:
* [[竹内まりや]]
**「[[今夜はHearty Party]]」
 
* [[V6 (グループ)|V6]]
** 「[[MUSIC FOR THE PEOPLE]]」 - ''[[デイブ・ロジャース|Dave Rodgers]] & [[ジェニファー・バトゥン|Jennifer Batten]] 'Music for the People'''
347 ⟶ 339行目:
**「On My Own」 - DONNA “ON MY OWN”
**「Flame Love」 - LOLITA “MY HEART BURNS LIKE A FIRE”
 
*[[SUPER GTイメージガール#歴代イメージガール一覧|P-CH!]]
**「そばにいて〜On My Own〜」 - ANNERLY GORDON “ON MY OWN”
**「Livin’ in the Night」 - PAMSY “LIVIN’ IN THE NIGHT”
 
*[[SUPER GTイメージガール#歴代イメージガール一覧|4☆TUNE]]
**「Say You’ll Be Mine」 - KING & QUEEN “SAY YOU’LL BE MINE”
**「Be Your Emotion」 - LOLITA “WANNA BE YOUR EMOTION”
 
*[[Shiny]]
**「Forever Star☆」 - PAMSY “MY UNIVERSE”
**「Shiny In The Sky」 - KAREN “FLY IN THE SKY”
 
*[[Airy]]
**「Remember Your Heart」 - ROXANNE “YOU’RE IN LOVE”
 
*[[angelic]]
**「Baby Don’t Cry」 - LOLITA “BABY DON’T CRY”
**「Wings of Fire」 - JEE BEE “WINGS OF FIRE”
**「Baby Get My Fire Tonite」 - NUAGE “BABY GET MY FIRE TONITE”
 
* [[Dream (音楽グループ)|Dream]]
** 「Night Of Fire」- NIKO “NIGHT OF FIRE”
375 ⟶ 361行目:
*[[嘉陽愛子]]
**「[[Dolce (嘉陽愛子のアルバム)|Fantasy]] 」- VIRGINELLE “FANTASY”
 
* [[DA PUMP#シングル|DA PUMP]]
** 「[[U.S.A. (曲)|U.S.A.]]」 - Joe Yellow “U.S.A.”
 
* [[森高千里]]
** [[17才 (南沙織の曲)#森高千里によるカバー|17才]]
399 ⟶ 383行目:
* [[Aqours]]
** 「[[JIMO-AI Dash!]]」
* [[Club Prince#.E3.82.B7.E3.83.B3.E3.82.B0.E3.83.ABシングル|Club Prince]]
** 「LOVEドッきゅん♥」
* Hitomi Sakuma(Sakuma(サクマヒトミ)
** 「CHANGE MY WORLD」
* [[浅倉大介]]
** 「Wonder Girl」(歌:[[雛形あきこ]])
* NAGISA
** 「MELODY」
421 ⟶ 405行目:
** 「あの頃のまま(EUROBEAT EXTENDED MIX)」
* [[大門一也]]
** 「Identity Crisis」(:CaYOCO):CaYOCO)
* [[SMAP]]
** 「失くしたり見つけたりのEvery Day」
437 ⟶ 421行目:
* [[HotchPotchi]]
** 「[[こんにちワンからワンツースリー]]」
* [[Y&Co.]] (主に音楽ゲーム「[[beatmania IIDX]]」シリーズ収録)
** 「Colors -Y&Co. Eurobeat Remix-」 beatmania IIDX 8 th Style より
** 「Daisuke」 beatmania IIDX 10 th Style より
447 ⟶ 431行目:
** 「TA・DA ☆ YO・SHI」 beatmania IIDX 22 PENDUAL より
** 「Remedy feat. [[浅場佳苗|Kanae Asaba]]」 beatmania IIDX 24 SINOBUZ より
* [[A-One]] (主に[[東方Project]]アレンジ楽曲)
 
** 「Scream Out !」など
* [[ギャルル]]
** 「Boom Boom めっちゃマッチョ! 」
* [[板野友美]](ギャルちん akaa.k.a. 板野友美)
** 「Shiny Summer ~友の夏~」
 
* [[KinKi Kids]]
** 「DISTANCE」
460 ⟶ 444行目:
** 「[[有頂天LOVE]]」
* [[V6 (グループ)|Coming Century]]
** 「STAY GOLD(GOLD(ユーロビートバージョン)
* [[島谷ひとみ]]
** 「[[Perseus-ペルセウス-]]」
484 ⟶ 468行目:
* [[Dream (音楽グループ)|dream]](現・Dream)
** 『SUPER EUROBEAT presents EURO "dream" land』
 
*[[Every Little Thing]]
** 『[[SUPER EUROBEAT presents Euro Every Little Thing]]』
 
*[[M.o.v.e|move]](現・m.o.v.e)
** 『[[SUPER EUROBEAT presents EURO movement]]』
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* [[クララ・モローニ|DELTA MUSIC INDUSTRY]]
* [[TIME RECORDS]]
* [[SCP MUSIC]] (DOUBLE)DOUBLE)
* [[HI-NRG ATTACK]]
* [[マウロ・ファリーナ|BOOM BOOM BEAT]] (THE SAIFAM GROUP)
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== コンピレーション ==
DJ向けにレコード盤が制作される場合もあるが、一般向けには、CDへの収録がほとんどである。1990年代初頭まで、またはブーム時にはアーティストごとのCDが発売されることもあるが、通常はコンピレーションCDに収録されることが多い。以下は、シリーズ化された主なコンピレーションCDである。
 
* [[ユーロバカ一代]]
* EUROBEAT FANTASY(1986年 - 1992年)
* ALABIANCA DANCE
* '''[[THAT'S EUROBEAT|That's EUROBEAT]](1986年 - 1994年)'''
* BEST OF EUROBEAT DISCO HITS
* [[THAT'S EUROBEAT|That's EUROBEAT NOW]](1996年 - 1998年)
* DANCE PANIC! presents EURO PANIC!
* BEST OF EUROBEAT BOXDISCO HITS(1988年 - 1990年)
* '''[[SUPER EUROBEAT]](1990年 - FANTASY)'''
* EUROBEAT FESTIVALBOX(1990年 - 1991年)
* [[SUPER EUROBEAT|MAHARAJA NIGHT presents HI-NRG REVOLUTION]](1992年 - 1998年)
* EUROBEAT FLASH
* PARA PARA HI-BPM EUROBEAT(1994年 - 1995年)
* LOVE PARA2
* TWINSTAR PARA PARA SUMMIT(1995年)
* MAHARAJA NIGHT presents HI-NRG REVOLUTION
* '''[[EUROBEAT FLASH]](1995年 - 1999年)'''
* PARA PARA HI-BPM EUROBEAT
* [[EUROMACH]](1999年 - 2002年)
* [[SUPER EUROBEAT]]
* SUPERDANCE EUROBEATPANIC! presents EUROMACHEURO PANIC!(2000年 - 2001年)
* VIP MEGA EUROSTAR(2002年 - 2008年)
* SUPER EURO SMASH
* That's[[A-One|TOHO EUROBEAT]](2010年 - )
* SUPER EURO SMASH(2012年 - )
* That's EUROBEAT NOW
* EUROBEAT FESTIVAL(2013年 - )
* [[A-One|TOHO EUROBEAT]]
* [[ユーロバカ一代]](2014年 - )
* TWINSTAR PARA PARA SUMMIT
* VIP MEGA EUROSTAR
 
== 脚注・参考文献 ==
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* [[ジュリアナ東京]]
* [[ストック・エイトキン・ウォーターマン]]
* [[ユーロ・ディスコ]] ([[:en:Euro_disco| Euro disco]]<sub>(|英語版]])</sub>
 
{{音楽}}