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LINEMO

ソフトバンクのオンライン専用の移動体通信ブランド

LINEMO(ラインモ)は、ソフトバンク2021年3月17日に導入した携帯電話のオンライン専用新料金ブランドである。

LINEMO
ロゴ
種類 携帯電話サービス
所持会社 ソフトバンク
使用開始国 日本の旗 日本
主要使用国 日本の旗 日本
使用開始 2021年
ウェブサイト LINEMO
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2020年12月3日にNTTドコモが発表した新料金プラン「ahamo」に対抗したソフトバンクのオンライン申し込み形式の新ブランド。2020年12月22日に「SoftBank on LINE(ソフトバンク・オン・ライン)」の仮称で発表され[1]、2021年2月18日に、正式名称「LINEMO(ラインモ)」とプランの詳細が発表された[2][3]。当初の計画では標準としていた5分間の無料通話をオプション化することで月額料金を500円引き下げ、後発のKDDIpovoと同額とした。

ソフトバンクへ吸収合併されて2021年3月31日にすべての新規受付を終了する、LINEモバイルの後継となるプランで[4]LINEの通信時のデータをカウントフリーとしているが使い放題ではない。物理カードを使わないeSIMの契約に対応する。

導入の経緯

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ソフトバンクグループは、ウィルコムイー・モバイルの買収後、2014年7月にワイモバイル株式会社を発足して8月からサブブランドでのサービスを開始した。ワイモバイルは2015年4月にソフトバンクに吸収され、ソフトバンクはブランドだけを存続させてY!mobileを展開し、KDDI沖縄セルラー電話と同様に、サブブランドでライトユーザー向けのサービスを展開した。

メッセンジャーアプリLINEを運営するLINEは、2016年2月に格安スマホを販売する仮想移動体通信事業者 (MVNO) のLINEモバイルを設立して後発で参入したが、低迷して2018年春にソフトバンクグループ傘下となる[5]

2020年9月に、携帯電話の月額料金値下げを強く要求する菅義偉内閣が発足し、ドコモ、KDDI、ソフトバンクは対応が必要となる。ソフトバンクは2020年10月28日にサブブランドのY!mobileで、20GBと1回10分以内の通話無料で税抜月額4,480円のプランを発表した[6][7]総務大臣武田良太は、メインブランドで値下げしないソフトバンクの姿勢をKDDIと合わせて批判した[8]

従来サブブランドの設定がないドコモは、2020年12月にメインブランドの新料金プランとして「ahamo」を発表した。ドコモ既存プランからahamoへ移行費用が無料で、武田や菅らは評価した[9][10]

ahamoは期間限定や各種セットなど割引料金を止めて全ユーザーに同一料金で提供し、大きな反響を得た[11]

ソフトバンクは2020年12月22日に、ソフトバンクが2021年3月に傘下のLINEモバイルを完全子会社として吸収合併し、従来LINEモバイルが展開したLINEカウントフリープランを後継する「LINEMO」(当初は「SoftBank on LINE」)を発表した[1][12]。従来のLINEモバイルは、新規受付を2021年2月から3月に順次停止する[13][14]

KDDIは新プラン「povo」で、通話定額なし月額2,480円、通話定額はオプション扱いを開始した。

LINEMOはahamoと同様に5分間の通話定額込で月額2,980円と発表したが、「LINEカウントフリーであるならLINEで通話すれば通常の通話定額は不要」の評価も見られ、2021年2月18日のブランド名発表時に「povo」と同様に通話定額なし月額2,480円で通話定額はオプション扱いに変更した[15]

2021年7月15日に3GBで月額990円(税込)のミニプランを発表し、オンライン手続き専用の値下げプランで最安値となる[16][17]

ソフトバンクが運営する固定電話サービスは他社携帯電話の扱いとなる。

2020年の菅政権発足時に日本は「世界で2番目に高い通信料金」とされたが、2022年1月に日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・韓国の6か国中最安値と報じられる[18]

特徴

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料金

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  • スマホプラン:月額2,480円(消費税ユニバーサルサービス料金・電話リレーサービス料金別)[17]
    • 国内通話は30秒ごとに20円。オプションとして月額500円で1回5分以内の通話無料。月額1,500円でほぼ全ての通話が無料となる。LINE利用時はカウント対象外でLINEを使った通話は無料になる。
    • データ通信量の上限は20GB。上限を超過すると通信速度が最大1Mbpsに制限される。LINE利用時のデータ通信量はノーカウント、ノーカウント対象外となるサービスあり。500円で1GBのデータ容量の追加が可能。
  • ミニプラン:月額900円(消費税・ユニバーサルサービス料金・電話リレーサービス料金別)[17]
    • 国内通話は30秒ごとに20円。オプションとして月額500円で1回5分以内の通話無料。月額1,500円でほぼ全ての通話が無料となる。LINE利用時はノーカウント対象でLINEを使った通話は無料になる。
    • データ通信量の上限は3GB。上限を超過すると、通信速度が最大300kbpsに制限される。ただし、LINE利用時のデータ通信量はノーカウント(ノーカウント対象外となるサービスあり)。500円で1GBのデータ容量の追加が可能。

オプション

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  • 通話定額:1,500円
  • 通話準定額:500円、1回5分までの通話が対象
  • 留守電パック:200円
  • セキュリティパック(L):600円

サービス可否

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  • 無料の国際ローミングオプションあり、契約日から4ヶ月目の月末までは加入できない。
  • テザリングオプションは無料で使用可。
  • LINEのクリエイターズスタンプ(月額240円)が使い放題で利用可能、2021年夏頃予定[19]
  • キャリアメールは利用不可。
    • ソフトバンクとワイモバイル既存契約者は、オプション契約扱いでLINEMO変更後もソフトバンク・ワイモバイルのメールアドレスが利用できる「メールアドレス持ち運び」を2021年12月20日から開始することを発表した[20]
  • Yahoo!プレミアム」の利用料(月額462円)無料やQR・バーコード決済サービスの「PayPay」還元率増額など、ソフトバンクやワイモバイル利用者向けの特典・優遇サービスが対象外になる場合もある[19]
  • 2021年7月6日から口座振替にも対応する。サービス申込時のみ受け付け、本プランを利用しているユーザーの支払い方法変更は不可である。ゆうちょ銀行は後日対応する[21]
  • 当初はソフトバンクなど大手携帯電話会社3社が共同提供しているメッセージアプリケーションの「+メッセージ」に対応していなかったが、2022年春頃を目処に同アプリに対応することを2021年9月2日に発表し、2022年6月28日に対応した[22][23]

サービスエリア

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(2024年まで3Gも)

申し込み方法

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  • 2021年2月17日、専用のWebサイト及びLINE上で先行エントリーを開始。店頭では受付不可。
  • Softbank・Y!mobileから乗り換える場合、MNP予約番号の発行は不要(ネットワーク暗証番号が必要になる)。
  • eSIM利用時に限り、eKYCによる即日開通サービスを予定[2]

LINEモバイルに引き続き本田翼が出演している。CMではLINEモバイル同様「いい湯だな」の替え歌を歌っているが歌詞が違う。第2弾のCMからはオリジナルキャラクターの「モモンキー」も登場している[24]

脚注

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  1. ^ a b 20GB+「LINEがギガノーカウント」を月額2,980円で提供ソフトバンク株式会社 プレスリリース 2020年12月22日
  2. ^ a b オンライン専用ブランド“LINEMO”、3月17日にサービス開始』(プレスリリース)ソフトバンク、2021年2月18日https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2021/20210218_04/2021年2月18日閲覧 
  3. ^ ソフトバンクの廉価ブランド、名称は「LINEMO」 月額2480円で3月17日スタート 音声定額分離でauに追従”. ITmedia Mobile (2021年2月18日). 2021年2月18日閲覧。
  4. ^ LINEモバイルの新規受付が3月31日で終了 ITmedia 2021年1月29日
  5. ^ 開始2年足らずでLINEモバイルがソフトバンク傘下に - 日経トレンディネット(技術・データ)、2018年3月28日
  6. ^ UQ、20GBで月額3980円の新料金プラン「スマホプランV」 ケータイ Watch 2020年10月28日
  7. ^ ワイモバイル、20GB/4480円で10分通話定額付きの「シンプル20」 ケータイ Watch 2020年10月28日
  8. ^ 携帯料金、サブブランドのみの値下げは「羊頭狗肉」 武田総務大臣が批判 ITmedia、2020年11月20日
  9. ^ 武田総務大臣、ドコモの「ahamo」は「競争を導く大きなきっかけになる」と評価”. ITmedia Mobile (2020年12月4日). 2021年1月14日閲覧。
  10. ^ 菅首相、ahamoについて「ひとつの節目。本当の改革はこれから」”. ケータイ Watch (2020年12月4日). 2021年1月14日閲覧。
  11. ^ 石野純也のMobile Eye:ドコモの激安「ahamo」で携帯業界に激震も、“料金プラン”扱いには疑問 (1/3) ITmedia、2020年12月5日
  12. ^ 日本テレビ (2020年12月22日). “ドコモに対抗…ソフトバンク新プラン発表”. 日テレNEWS24. 2021年1月14日閲覧。
  13. ^ ソフトバンクが月2980円プラン、LINEで登録OK”. 朝日新聞 (2020年12月22日). 2021年1月14日閲覧。
  14. ^ LINEモバイル、新規申込停止日など発表、Webは3月31日まで”. ケータイ Watch (2021年1月28日). 2021年1月30日閲覧。
  15. ^ 月額20GB/2480円の「LINEMO」発表、ソフトバンクとLINEのキーパーソンが語る新プランの特徴とは,ケータイ Watch,2021年2月18日
  16. ^ 月3GBで990円、ソフトバンクがLINEMOで新プラン”. 読売新聞 (2021年7月15日). 2021年7月15日閲覧。
  17. ^ a b c ソフトバンクのLINEMO 月額990円の「ミニプラン」を発表”. 毎日新聞 (2021年7月15日). 2021年7月15日閲覧。
  18. ^ 石川温 (2022年2月8日). “「携帯料金値下げ」は終焉へ、日本は世界最安の料金水準に…一方で5G整備に危機感”. Business Insider Japan. メディアジーン. 2022年2月10日閲覧。
  19. ^ a b 毎日新聞 (2021年2月23日). “ソフトバンク「LINEMO 月2480円」ahamoはどうする?”. Yahoo!ニュース. 2021年2月23日閲覧。
  20. ^ ソフトバンク、「メールアドレス持ち運び」サービスを開始--20日から提供”. CNET Japan (2021年12月20日). 2021年12月21日閲覧。
  21. ^ LINEMOが「口座振替」での支払いに対応 サービス申し込み時のみ受け付け”. ITmedia Mobile (2021年7月6日). 2021年7月6日閲覧。
  22. ^ 株式会社インプレス (2022年6月28日). “+メッセージ、ワイモバイル・LINEMOで利用可能に。携帯3社全ブランドが対応”. Impress Watch. 2022年6月29日閲覧。
  23. ^ 「+メッセージ」が携帯3社の全ブランドとMVNOに拡大。UQ・ワイモバも”. Impress Watch (2021年9月2日). 2021年9月2日閲覧。
  24. ^ 本田翼がダンス&モモンキーと共演 「LINEMO」新CM2本順次公開”. CINRA.NET (2021年3月3日). 2021年3月8日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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