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| 身長 = 174cm<ref name="joc">{{cite web|url=http://www.joc.or.jp/games/olympic/london/sports/swimming/team/terakawaaya.html |title=ロンドンオリンピック日本代表選手団名簿 |publisher=[[日本オリンピック委員会|JOC]] |accessdate=2012-10-05 }}</ref>
| 身長 = 174cm<ref name="joc">{{Cite web|和書|url=http://www.joc.or.jp/games/olympic/london/sports/swimming/team/terakawaaya.html |title=ロンドンオリンピック日本代表選手団名簿 |publisher=[[日本オリンピック委員会|JOC]] |accessdate=2012-10-05 }}</ref>(2012年現在)
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'''寺川 綾'''(てらかわ あや、[[1984年]][[11月12日]] - )は、[[大阪府]][[大阪市]]出身の[[日本]]の元[[競泳]]選手、[[スポーツキャスター]]。専門種目は[[背泳ぎ]]。スポーツメーカー[[ミズノ]]社員。
'''寺川 綾'''(てらかわ あや、[[1984年]][[11月12日]] - )は、[[大阪府]][[大阪市]]出身の[[日本]]の元[[競泳]]選手、[[ニュースキャスター#スポーツキャスター|スポーツキャスター]]。専門種目は[[背泳ぎ]]。スポーツメーカー[[ミズノ]]社員。2012年ロンドンオリンピック100m背泳ぎ銅メダリスト、400mメドレーリレー銅メダリスト


== 略歴 ==
== 略歴 ==
寺川が水泳を始めたのは3歳の頃で、地元を本拠地としていた[[イトマンスイミングスクール]]に入り、そこで頭角を現し選手コースで力をつけた。クラブの先輩には[[千葉すず]]、その夫でもある[[山本貴司]]、同じ種目の選手である[[中尾美樹]]([[シドニーオリンピック]]競泳女子200m背泳ぎ銅メダリスト)がおり、山本らは学校の先輩ともなった。特に中尾は、引退後も大学職員として寺川をサポートし続けてきた。
寺川が水泳を始めたのは3歳の頃で、地元を本拠地としていた[[イトマンスイミングスクール]]に入り、そこで頭角を現し選手コースで力をつけた。クラブの先輩には[[千葉すず]]、その夫でもある[[山本貴司]]、同じ種目の選手である[[中尾美樹]]([[2000年シドニーオリンピック|シドニーオリンピック]]競泳女子200m背泳ぎ銅メダリスト)がおり、山本らは学校の先輩ともなった。特に中尾は、引退後も大学職員として寺川をサポートし続けてきた。


=== 高校時代 ===
=== 高校時代 ===
[[2000年]]4月、[[近畿大学附属高等学校]]へ入学。高校2年生だった[[2001年]]、[[福岡市]]で行われた[[世界水泳選手権]]に出場する。中継を担当していた[[テレビ朝日]]の[[番組宣伝|番宣]]CMに出演した際に照れながら言った「声援ください」の一言で一躍注目を集め、後に“ライバルである一方で良き親友”という関係となった同じ種目の[[伊藤華英]]とともに[[美人]]女子高生スイマーと言われた。[[2002年]]に[[横浜市]]で行われた[[パンパシフィック水泳選手権|パンパシ水泳]]では200m背泳ぎで2位に入り、寺川自身初の国際大会でのメダル獲得となった。
[[2000年]]4月、[[近畿大学附属高等学校・中学校|近畿大学附属高等学校]]へ入学。高校2年生だった[[2001年]]、[[福岡市]]で行われた[[世界水泳選手権]]に出場する。中継を担当していた[[テレビ朝日]]の[[番組宣伝|番宣]]CMに出演した際に照れながら言った「声援ください」の一言で一躍注目を集め、[[2002年]]に[[横浜市]]で行われた[[パンパシフィック水泳選手権|パンパシ水泳]]では200m背泳ぎで2位に入り、寺川自身初の国際大会でのメダル獲得となった。


=== 大学時代 ===
=== 大学時代 ===
[[2003年]]、[[近畿大学]][[法学部]]に入学する。寺川は大学進学後もクラブには一応籍を置いていたが、学校側の方針により[[日本水泳連盟]]には「近畿大学の学生」として登録して大会に出場していた。また、在学中は大手英会話学校[[GEOS|ジオス]]の[[コマーシャルメッセージ|コマーシャル]]にも出演していた。
[[2003年]]、[[近畿大学]][[法学部]]に入学する。寺川は大学進学後もクラブには一応籍を置いていたが、学校側の方針により[[日本水泳連盟]]には「近畿大学の学生」として登録して大会に出場していた。また、在学中は大手英会話学校[[GEOS|ジオス]]の[[コマーシャルメッセージ|コマーシャル]]にも出演していた。


大学2年生で出場した[[アテネオリンピック (2004年)]]では、200m背泳ぎで8位入賞を果たした(この時銅メダルを取ったのが[[中村礼子]]であった)。しかし、その後はライバルの[[稲田法子]]との戦いの中で敗れ去る状態が続いた。事態打開のためアメリカでトレーニングをするなど努力を続けたものの、[[2006年]]シーズン(2007年3月の世界水泳終了まで)はついに日本代表から漏れた。寺川はこの悔しさをバネに、[[北京オリンピック]]出場を目指した。
大学2年生で出場した[[2004年アテネオリンピック]]では、200m背泳ぎで8位入賞を果たした(この時銅メダルを取ったのが[[中村礼子]]であった)。しかし、その後はライバルの[[伊藤華英]]との戦いの中で敗れ去る状態が続いた。事態打開のためアメリカでトレーニングをするなど努力を続けたものの、[[2006年]]シーズン(2007年3月の世界水泳終了まで)は日本代表から漏れた。寺川はこの悔しさをバネに、[[2008年北京オリンピック|北京オリンピック]]出場を目指した。


=== ミズノ入社後 ===
=== ミズノ入社後 ===
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[[2008年]]4月に行われた日本選手権では、中村礼子と伊藤の前に100m、200mとも屈する形となり、2大会連続のオリンピック出場はかなわなかった。入社初年度のミズノ水泳部の女子部員が寺川だけで、商品開発のための「テスト・スイマー」としての泳ぎが優先され、自分のための十分な練習時間が取れなかったためではないかとみられている。
[[2008年]]4月に行われた日本選手権では、中村礼子と伊藤の前に100m、200mとも屈する形となり、2大会連続のオリンピック出場はかなわなかった。入社初年度のミズノ水泳部の女子部員が寺川だけで、商品開発のための「テスト・スイマー」としての泳ぎが優先され、自分のための十分な練習時間が取れなかったためではないかとみられている。


その後、平泳ぎの[[種田恵]]がミズノに入社することになった。それを受け、商品開発目的で泳ぐことの負担が軽減され自分のための練習時間や、[[平井伯昌]]コーチ<ref>寺川のかつてのライバルの中村礼子の師でもある。</ref>の教えを受ける機会を増やせるようになり、復活の兆しを見せ始めた。
その後、平泳ぎの[[種田恵]]がミズノに入社することになった。それを受け、商品開発目的で泳ぐことの負担が軽減され自分のための練習時間や、[[平井伯昌]]コーチ<ref>寺川のかつてのライバルの中村礼子の師でもある。</ref> の教えを受ける機会を増やせるようになり、復活の兆しを見せ始めた。


2008年12月14日、第13回高岡市水泳スプリント選手権大会の50m背泳ぎで、26秒73の短水路日本新(当時)を記録<ref>{{Cite web |url=http://www.sportsnet.pref.toyama.jp/member/takaokapool/health-swim/vol22/HEALTH%20SWIM%20vol22.pdf |title=HEALTH SWIM |format=PDF |publisher=[[富山県高岡総合プール]] |date=2009年03月17日 |accessdate=2012年10月05日}}</ref>。2009年1月のKONAMI OPEN 2009では50m背泳ぎ28秒11、100m背泳ぎ1分00秒53と共に自己ベストを更新<ref>[http://www.itoman.com/special_class/2009/20090126_konami_25final.html コナミオープン2009水泳競技大会 ISS関係結果] 2012年10月05日 閲覧。</ref><ref>{{cite news|title=24歳寺川 代表落ち乗り越え充実 競泳女子 |url=http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200902040104.html |publisher=[[朝日新聞]] |accessdate=2009年2月14日 |date=2009年2月4日}}{{リンク切れ|date=2012年10月}}</ref>、[[2009年]]2月15日、競泳短水路の東京都記録会の50m背泳ぎで26秒40の短水路アジア新をマークした<ref name="sports">{{cite news |title=寺川、50背で短水路日本新マーク/競泳 |url=http://www.sanspo.com/sports/news/090215/sph0902151904001-n1.htm |publisher=[[スポーツニッポン|スポニチ]] |accessdate=2009年2月15日 |date=2009年2月15日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20090321191552/http://www.sanspo.com/sports/news/090215/sph0902151904001-n1.htm |archivedate=2009年3月21日 |deadlinkdate=2017年10月 }}</ref>。
2008年12月14日、第13回高岡市水泳スプリント選手権大会の50m背泳ぎで、26秒73の短水路日本新(当時)を記録<ref>{{Cite web |url=http://www.sportsnet.pref.toyama.jp/member/takaokapool/health-swim/vol22/HEALTH%20SWIM%20vol22.pdf |title=HEALTH SWIM |format=PDF |publisher=[[富山県高岡総合プール]] |date=2009年03月17日 |accessdate=2012年10月05日}}</ref>。2009年1月のKONAMI OPEN 2009では50m背泳ぎ28秒11、100m背泳ぎ1分00秒53と共に自己ベストを更新<ref>[http://www.itoman.com/special_class/2009/20090126_konami_25final.html コナミオープン2009水泳競技大会 ISS関係結果] 2012年10月05日 閲覧。</ref><ref>{{cite news|title=24歳寺川 代表落ち乗り越え充実 競泳女子 |url=http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200902040104.html |publisher=[[朝日新聞]] |accessdate=2009年2月14日 |date=2009年2月4日}}{{リンク切れ|date=2012年10月}}</ref>、[[2009年]]2月15日、競泳短水路の東京都記録会の50m背泳ぎで26秒40の短水路アジア新をマークした<ref name="sports">{{cite news |title=寺川、50背で短水路日本新マーク/競泳 |url=http://www.sanspo.com/sports/news/090215/sph0902151904001-n1.htm |publisher=[[スポーツニッポン|スポニチ]] |accessdate=2009年2月15日 |date=2009年2月15日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20090321191552/http://www.sanspo.com/sports/news/090215/sph0902151904001-n1.htm |archivedate=2009年3月21日 |deadlinkdate=2017年10月 }}</ref>。


2009年4月に行われた日本選手権では、100m背泳ぎで59秒67と初めて1分を切り7年ぶり2度目の優勝を果たした<ref>{{cite news|title=競泳、古賀が五輪2位相当で優勝 100背、寺川が7年ぶりV |url=http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041701001009.html |publisher=[[共同通信社|共同通信]] |accessdate=2009年4月18日 |date=2009年4月17日}}</ref>。50mでも予選で27秒94<ref>{{cite news|title=本多が北島の日本記録更新 競泳日本選手権第3日 |url=http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041801000236.html |publisher=共同通信 |accessdate=2009年4月18日 |date=2009年4月18日}}</ref>、決勝で27秒78と連続で日本記録を更新して優勝した<ref>{{cite news|title=寺川綾50m背27秒78の日本新で初V/競泳 |url=http://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20090419-484717.html |publisher=[[日刊スポーツ]] |accessdate=2009年4月20日 |date=2009年4月19日}}</ref>。200mでは完全にライバル関係へと変わった伊藤を破り、“背泳ぎ三冠”を達成。[[2009年世界水泳選手権|ローマで開かれる世界選手権]]の代表に選ばれた。
2009年4月に行われた日本選手権では、100m背泳ぎで59秒67と初めて1分を切り7年ぶり2度目の優勝を果たした<ref>{{cite news|title=競泳、古賀が五輪2位相当で優勝 100背、寺川が7年ぶりV |url=https://web.archive.org/web/20090421175300/http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041701001009.html |publisher=[[共同通信社|共同通信]] |accessdate=2009年4月18日 |date=2009年4月17日}}</ref>。50mでも予選で27秒94<ref>{{cite news|title=本多が北島の日本記録更新 競泳日本選手権第3日 |url=https://web.archive.org/web/20090421175306/http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041801000236.html |publisher=共同通信 |accessdate=2009年4月18日 |date=2009年4月18日}}</ref>、決勝で27秒78と連続で日本記録を更新して優勝した<ref>{{cite news|title=寺川綾50m背27秒78の日本新で初V/競泳 |url=https://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20090419-484717.html |publisher=[[日刊スポーツ]] |accessdate=2009年4月20日 |date=2009年4月19日}}</ref>。200mでは完全にライバル関係へと変わった伊藤を破り、“背泳ぎ三冠”を達成。[[2009年世界水泳選手権|ローマで開かれる世界選手権]]の代表に選ばれた。


[[2011年]]7月に[[上海]]で行われた[[2011年世界水泳選手権|世界水泳]]では、100m背泳ぎで5位に入賞、50m背泳ぎでは27秒93の記録で2位に入り銀メダル。世界選手権で初のメダル獲得となった<ref>{{cite news|title=世界水泳:寺川綾が銀メダル 女子五十メートル背泳ぎ|url=http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20110729k0000m050064000c.html |publisher=毎日新聞 |accessdate=2011年7月29日 |date=2011年7月29日}}</ref>。
[[2011年]]7月に[[上海]]で行われた[[2011年世界水泳選手権|世界水泳]]では、100m背泳ぎで5位に入賞、50m背泳ぎでは27秒93の記録で2位に入り銀メダル。世界選手権で初のメダル獲得となった<ref>{{cite news|title=世界水泳:寺川綾が銀メダル 女子五十メートル背泳ぎ|url=http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20110729k0000m050064000c.html |publisher=毎日新聞 |accessdate=2011年7月29日 |date=2011年7月29日}}</ref>。
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====ロンドンオリンピックで銅メダル獲得====
====ロンドンオリンピックで銅メダル獲得====
[[File:Ginza3.jpg|thumb|オリンピック凱旋パレード(2012年8月19日撮影)]]
[[File:Ginza3.jpg|thumb|オリンピック凱旋パレード(2012年8月19日撮影)]]
2012年4月に行われた日本選手権では出場種目を一種目に絞り、100m背泳ぎで59秒10の日本新記録で優勝して[[ロンドンオリンピック (2012年)|ロンドンオリンピック]]代表に選ばれた<ref>{{cite news|title=寺川、尽きない向上心=日本新にも満足せず-競泳日本選手権 |url=http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012040500960|publisher=[[時事通信]] |accessdate=2012年4月16日 |date=2012年4月5日}}</ref>。
2012年4月に行われた日本選手権では出場種目を一種目に絞り、100m背泳ぎで59秒10の日本新記録で優勝して[[2012年ロンドンオリンピック|ロンドンオリンピック]]代表に選ばれた<ref>{{cite news|title=寺川、尽きない向上心=日本新にも満足せず-競泳日本選手権 |url=http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012040500960|publisher=[[時事通信]] |accessdate=2012年4月16日 |date=2012年4月5日}}</ref>。
5月の[[ジャパンオープン (長水路)|ジャパンオープン]]100m背泳ぎでは自身の持つ日本記録を0.02秒上回る59秒08で優勝を果たした<ref>{{cite news|title=寺川、女子100背で日本新=競泳 |url=http://www.jiji.com/jc/p_archives?rel=j7&id=20120525211029-2642733|publisher=[[時事通信]] |accessdate=2012年5月26日 |date=2012年5月25日}}</ref>。
5月の[[ジャパンオープン (長水路)|ジャパンオープン]]100m背泳ぎでは自身の持つ日本記録を0秒02上回る59秒08で優勝を果たした<ref>{{cite news|title=寺川、女子100背で日本新=競泳 |url=http://www.jiji.com/jc/p_archives?rel=j7&id=20120525211029-2642733|publisher=[[時事通信]] |accessdate=2012年5月26日 |date=2012年5月25日}}</ref>。
さらに、200mでも自己ベストの2分7秒84で優勝すると、50mでは自身の持つ日本記録を0秒02更新する27秒71で優勝を飾った<ref>{{cite news|title=[競泳]女子200背・寺川、自己ベストで2冠達成…ジャパンOP|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20120527-OHO1T00107.htm|publisher=[[報知新聞]] |accessdate=2012年5月27日 |date=2012年5月27日}}</ref><ref>{{cite news|title=寺川綾、女子50m背泳ぎで日本新で優勝|url=http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20120527-OYT1T00447.htm|publisher=[[読売新聞]] |accessdate=2012年5月27日 |date=2012年5月27日}}</ref>。
さらに、200mでも自己ベストの2分7秒84で優勝すると、50mでは自身の持つ日本記録を0秒02更新する27秒71で優勝を飾った<ref>{{cite news|title=[競泳]女子200背・寺川、自己ベストで2冠達成…ジャパンOP|url=https://web.archive.org/web/20120527121744/http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20120527-OHO1T00107.htm|publisher=[[スポーツ報知]] |accessdate=2012年5月27日 |date=2012年5月27日}}</ref><ref>{{cite news|title=寺川綾、女子50m背泳ぎで日本新で優勝|url=https://web.archive.org/web/20120530080331/http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20120527-OYT1T00447.htm|publisher=[[読売新聞]] |accessdate=2012年5月27日 |date=2012年5月27日}}</ref>。


[[2012年]]のロンドンオリンピックでは、女子100m背泳ぎ決勝で58秒83の日本新記録ならびにアジア記録で銅メダルを獲得、寺川自身2度目のオリンピック出場で初のメダル獲得となった。また、競泳競技最終日の女子4×100mメドレーリレー決勝でも総合タイムでそれまでの同種目の日本記録を2秒近く縮めた[[競泳の日本記録一覧|日本新記録]]の3分55秒73で銅メダルを獲得した。日本の女子競泳選手で27歳でのオリンピックのメダル獲得は、北京オリンピック銅メダリストの中村礼子の26歳を上回り最年長記録となった<ref>[http://www.jiji.com/jc/olympic?s=news&k=2012073100090 『入江、寺川が銅メダル=初出場の鈴木も』]([[時事通信社]]2012年7月31日付)</ref>。
[[2012年]]のロンドンオリンピックでは、女子100m背泳ぎ決勝で58秒83の日本新記録ならびにアジア記録で銅メダルを獲得、寺川自身2度目のオリンピック出場で初のメダル獲得となった。また、競泳競技最終日の女子4×100mメドレーリレー決勝でも総合タイムでそれまでの同種目の日本記録を2秒近く縮めた[[競泳の日本記録一覧|日本新記録]]の3分55秒73で銅メダルを獲得した。日本の女子競泳選手で27歳でのオリンピックのメダル獲得は、北京オリンピック銅メダリストの中村礼子の26歳を上回り最年長記録となった<ref>[https://www.jiji.com/jc/olympic?s=news&k=2012073100090 『入江、寺川が銅メダル=初出場の鈴木も』]([[時事通信社]]2012年7月31日付)</ref>。


====2013年世界水泳バルセロナ大会====
====2013年世界水泳バルセロナ大会====
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==== 「卒業」後 ====
==== 「卒業」後 ====
2014年4月11日に元競泳選手の[[細川大輔]]と結婚し、同年4月22日に妊娠5ヶ月であることを発表した<ref>[http://www.mizuno.co.jp/whatsnew/2014/04/20140422.html 寺川綾 入籍のご報告] ミズノ</ref><ref>[http://www.daily.co.jp/newsflash/general/2014/04/22/0006884008.shtml 寺川綾さん結婚 妊娠5ヶ月] [[デイリースポーツ]]</ref>。その後、同年9月に第一子となる女児を出産した。
2014年4月11日に元競泳選手の[[細川大輔]]と結婚し、同年4月22日に妊娠5ヶ月であることを発表した<ref>[https://www.daily.co.jp/newsflash/general/2014/04/22/0006884008.shtml 寺川綾さん結婚 妊娠5ヶ月] [[デイリースポーツ]]</ref>。その後、同年9月に第一子となる女児を出産した。


2014年4月1日から[[日本水泳連盟]]の新設「アスリート委員会」の委員となった<ref>[http://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20140210-1255888.html 日刊スポーツ(2014年2月10日)]</ref>。
2014年4月1日から[[日本水泳連盟]]の新設「アスリート委員会」の委員となった<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20140210-1255888.html 日刊スポーツ(2014年2月10日)]</ref>。


2015年6月13日に[[プロ野球]]交流戦の[[札幌ドーム]]で[[北海道日本ハムファイターズ]]の「ミズノデー」の[[横浜DeNAベイスターズ]]戦の始球式として務めた<ref>[http://www.daily.co.jp/newsflash/baseball/2015/06/13/0008119835.shtml デイリースポーツ(2015年6月13日)]</ref>。
2015年6月13日に[[プロ野球]]交流戦の[[札幌ドーム]]で[[北海道日本ハムファイターズ]]の「ミズノデー」の[[横浜DeNAベイスターズ]]戦の始球式として務めた<ref>[https://www.daily.co.jp/newsflash/baseball/2015/06/13/0008119835.shtml デイリースポーツ(2015年6月13日)]</ref>。


2016年4月から、『[[報道ステーション]]』([[テレビ朝日]]系)のスポーツキャスター(金曜日)を務める<ref>{{Cite news|url= http://www.daily.co.jp/gossip/2016/04/09/0008972480.shtml |title= 寺川綾「報道ステ」スポーツキャスター |newspaper= デイリースポーツ online |publisher= 株式会社デイリースポーツ |date= 2016-04-09 |accessdate= 2016-04-09 }}</ref>。
2016年4月から、『[[報道ステーション]]』[[テレビ朝日]]系)のスポーツキャスター(金曜日)を務める<ref>{{Cite news|url= https://www.daily.co.jp/gossip/2016/04/09/0008972480.shtml |title= 寺川綾「報道ステ」スポーツキャスター |newspaper= デイリースポーツ online |publisher= 株式会社デイリースポーツ |date= 2016-04-09 |accessdate= 2016-04-09 }}</ref>。


2017年10月からスポーツマネジメント「[[スポーツビズ]]」と業務提携契約締結<ref>[http://www.sports-biz.co.jp/athlete/index.cgi?actmode=AthleteNewsDetail&news_id=2297 スポーツビズ(2017年10月2日)]</ref>。
2017年10月からスポーツマネジメント「[[スポーツビズ]]」と業務提携契約締結<ref>[http://www.sports-biz.co.jp/athlete/index.cgi?actmode=AthleteNewsDetail&news_id=2297 スポーツビズ(2017年10月2日)]</ref>。


== 主な戦績 ==
== 主な戦績 ==
*[[2001年世界水泳選手権|第9回世界水泳選手権]][[福岡市|福岡]]大会([[2001年]])
* [[2001年世界水泳選手権|第9回世界水泳選手権]][[福岡市|福岡]]大会([[2001年]])
**女子200m背泳ぎ 8位(タイム:2分14秒12)
** 女子200m背泳ぎ 8位(タイム:2分14秒12)
*第9回[[パンパシフィック水泳選手権]][[横浜市|横浜]]大会([[2002年]])
* 第9回[[パンパシフィック水泳選手権]][[横浜市|横浜]]大会([[2002年]])
**女子200m背泳ぎ '''銀メダル'''(タイム:2分12秒28)
** 女子200m背泳ぎ '''銀メダル'''(タイム:2分12秒28)
*[[アテネオリンピック (2004年) における競泳競技|アテネオリンピック]]([[2004年]])
* [[2004年アテネオリンピック競泳競技|アテネオリンピック]]([[2004年]])
**女子200m背泳ぎ 8位(タイム:2分12秒90)
** 女子200m背泳ぎ 8位(タイム:2分12秒90)
*[[2011年世界水泳選手権|第14回世界水泳選手権]][[上海]]大会([[2011年]])
* [[2011年世界水泳選手権|第14回世界水泳選手権]][[上海]]大会([[2011年]])
**女子50m背泳ぎ '''銀メダル'''(タイム:27秒93)
** 女子50m背泳ぎ '''銀メダル'''(タイム:27秒93)
*[[ロンドンオリンピック (2012年) における競泳競技|ロンドンオリンピック]]([[2012年]])
* [[2012年ロンドンオリンピック競泳競技|ロンドンオリンピック]]([[2012年]])
**女子100m背泳ぎ '''銅メダル'''(タイム:58秒83、アジア記録)
** 女子100m背泳ぎ '''銅メダル'''(タイム:58秒83、アジア記録)
**女子4×100mメドレーリレー  '''銅メダル'''(総合タイム:3分55秒73、日本新記録)
** 女子4×100mメドレーリレー  '''銅メダル'''(総合タイム:3分55秒73、日本新記録)
*[[2013年世界水泳選手権|第15回世界水泳選手権]][[バルセロナ]]大会 ([[2013年]])
* [[2013年世界水泳選手権|第15回世界水泳選手権]][[バルセロナ]]大会 ([[2013年]])
**女子100m背泳ぎ '''銅メダル''' (タイム : 59秒23)
** 女子100m背泳ぎ '''銅メダル''' (タイム : 59秒23)
**女子50m背泳ぎ '''銅メダル''' (タイム : 27秒53)
** 女子50m背泳ぎ '''銅メダル''' (タイム : 27秒53)


== 自己ベスト ==
== 自己ベスト ==
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!泳法!!距離!!水路!!記録!!樹立日!!大会名!!備考
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|背泳ぎ||200m||長水路||align=right|2分07秒73||2012年6月15日||セッテコリ杯||
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|背泳ぎ||200m||短水路||align=right|2分01秒67||2009年11月14日||ワールドカップベルリン大会||
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== テレビ出演 ==
== テレビ出演 ==
*[[情熱大陸]]([[MBSテレビ|毎日放送]]、2009年9月20日)
* [[情熱大陸]]([[MBSテレビ|毎日放送]]、2009年9月20日)
*:番組では、冒頭で「テスト・スイマー」としての活動の一端が紹介された。
*: 番組では、冒頭で「テスト・スイマー」としての活動の一端が紹介された。
*[[とんねるずのみなさんのおかげでした]]([[フジテレビジョン|フジテレビ]]、2012年8月23日)
* [[とんねるずのみなさんのおかげでした]]([[フジテレビジョン|フジテレビ]]、2012年8月23日)
*:[[食わず嫌い王決定戦|新食わず嫌い王決定戦]]にて[[太田雄貴]]とともに出演。
*: [[食わず嫌い王決定戦|新食わず嫌い王決定戦]]にて[[太田雄貴]]とともに出演。
*[[めざせ!2020年のオリンピアン〜東京五輪の原石たち〜]]「寺川綾×竹内澪乃」([[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]、2014年2月11日)
* [[めざせ!2020年のオリンピアン〜東京五輪の原石たち〜]]「寺川綾×竹内澪乃」([[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]、2014年2月11日)
*:竹内は2014年4月に[[湘南工科大学附属高等学校]]に進学予定の女子背泳ぎ選手で、ジュニア世代の日本代表にも選ばれているが2013年に入り伸び悩んでいた。そこで寺川は番組の企画で竹内の所属スイミングクラブを訪れて直接指導した。
*: 竹内は2014年4月に[[湘南工科大学附属高等学校]]に進学予定の女子背泳ぎ選手で、ジュニア世代の日本代表にも選ばれているが2013年に入り伸び悩んでいた。そこで寺川は番組の企画で竹内の所属スイミングクラブを訪れて直接指導した。
*[[いっぷく!]] 水曜パーソナリティ([[TBSテレビ]]、2014年4月2日 - 7月30日)
* [[いっぷく!]] 水曜パーソナリティ([[TBSテレビ]]、2014年4月2日 - 7月30日)
*:自身初のレギュラー番組。前述の結婚・出産準備のため、4ヶ月の出演期間だった。
*: 自身初のレギュラー番組。前述の結婚・出産準備のため、4ヶ月の出演期間だった。
*[[ビートたけしのスポーツ大将#ビートたけしのスポーツ大将2015~ナインティナインも参戦SP|ビートたけしのスポーツ大将2015~ナインティナインも参戦SP]](テレビ朝日、2015年3月22日)<ref>[http://www.sanspo.com/geino/news/20150320/oth15032005010002-n1.html サンケイスポーツ(2015年3月20日)]</ref>
* [[ビートたけしのスポーツ大将#ビートたけしのスポーツ大将2015~ナインティナインも参戦SP|ビートたけしのスポーツ大将2015~ナインティナインも参戦SP]](テレビ朝日、2015年3月22日)<ref>[https://www.sanspo.com/article/20150320-IR4NR2SIBNOLDK6ZC3F46LPQPU/ サンケイスポーツ(2015年3月20日)]</ref>
*[[くりぃむクイズ ミラクル9]]([[テレビ朝日]]、2015年7月22日)
* [[くりぃむクイズ ミラクル9]]([[テレビ朝日]]、2015年7月22日)
*:[[有田哲平|有田]]チームのゲスト解答者<ref>[http://www.tv-asahi.co.jp/miracle9/backnumber/104.html テレビ朝日「くりぃむクイズ ミラクル9(2015年7月22日放送)」]</ref>
*: [[有田哲平|有田]]チームのゲスト解答者<ref>[http://www.tv-asahi.co.jp/miracle9/backnumber/104.html テレビ朝日「くりぃむクイズ ミラクル9(2015年7月22日放送)」]</ref>
*[[ごはんジャパン]](2015年10月3日放送)<ref>[http://www.tv-asahi.co.jp/gohan-japan/backnumber/0023/ テレビ朝日「ごはんジャパン」(2015年10月3日放送)]</ref>
* [[ごはんジャパン]](2015年10月3日放送)<ref>[https://www.tv-asahi.co.jp/gohan-japan/backnumber/0023/ テレビ朝日「ごはんジャパン」(2015年10月3日放送)]</ref>
*[[ちちんぷいぷい (テレビ番組)|ちちんぷいぷい]](毎日放送、2015年10月 - 不定期)
* [[ちちんぷいぷい (テレビ番組)|ちちんぷいぷい]](毎日放送、2015年10月 - 不定期)
*[[報道ステーション]](2016年4月15日 - 、金曜日スポーツキャスター)
* [[報道ステーション]](2016年4月15日 - 、金曜日スポーツキャスター→スポーツコメンテーター)
* [[リオデジャネイロオリンピック]](2016年、テレビ朝日) - メインキャスター <ref>{{Cite news|url=http://www.oricon.co.jp/news/2074454/full/=|title=松岡修造&寺川綾、テレビ朝日リオ五輪キャスター「その先には東京がある」|newspaper=ORICON STYLE|date=2016-07-02|accessdate=2016-07-04}}</ref>
* [[2016年リオデジャネイロオリンピック|リオデジャネイロオリンピック]](2016年、テレビ朝日) - メインキャスター <ref>{{Cite news|url=https://www.oricon.co.jp/news/2074454/full/|title=松岡修造&寺川綾、テレビ朝日リオ五輪キャスター「その先には東京がある」|newspaper=ORICON STYLE|date=2016-07-02|accessdate=2016-07-04}}</ref>
*[[サンデードラゴンズ]] ([[CBCテレビ]]) -ダイヤモンドナビゲーター
* [[サンデードラゴンズ]] ([[CBCテレビ]]) -ダイヤモンドナビゲーター
* [[踊る!さんま御殿!!]](2022年10月18日、[[日本テレビ放送網|日本テレビ]])


== 書籍 ==
== 書籍 ==
*寺川綾公式フォトエッセイ 夢を泳ぐ。(2012年6月7日、[[徳間書店]]、撮影:高須力) ISBN 978-4198634247
* 寺川綾公式フォトエッセイ 夢を泳ぐ。(2012年6月7日、[[徳間書店]]、撮影:高須力) ISBN 978-4198634247


== 出典 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* {{SportsReference}}
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*[http://www.mizuno.jp/mizuno_swim/swimteam/terakawa.html ミズノスイムチーム プロフィール]
* [https://www.mizuno.jp/swim/players/swimteam/coach/terakawaaya.aspx ミズノスイムチーム プロフィール]
*[http://www.sports-biz.co.jp/athlete/index.cgi?actmode=AthleteDetail&id=121 スポーツビズ(寺川綾)]
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[[Category:ミズノのスポーツ関係者]]
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2024年5月11日 (土) 12:25時点における最新版

寺川 綾
選手情報
フルネーム 寺川 綾
国籍 日本の旗 日本
泳法 背泳ぎ
所属 ミズノ
生年月日 (1984-11-12) 1984年11月12日(39歳)
生誕地 大阪府大阪市
身長 174cm[1](2012年現在)
体重 60kg[1](2012年現在)
獲得メダル
競泳
日本の旗 日本
オリンピック
2012 女子100m背泳ぎ
2012 女子400mメドレーリレー
ユニバーシアード
2007 女子400mメドレーリレー
2007 女子100m背泳ぎ
2007 女子50m背泳ぎ
2005 女子200m背泳ぎ
2005 女子100m背泳ぎ
2005 女子50m背泳ぎ
2005 女子400mメドレーリレー
2003 女子200m背泳ぎ
2003 女子50m背泳ぎ
2003 女子100m背泳ぎ
パンパシ水泳
2002 女子200m背泳ぎ
2010 女子50m背泳ぎ
2010 女子100m背泳ぎ
2010 女子400mメドレーリレー
世界水泳
2011 女子50m背泳ぎ
2013 女子100m背泳ぎ
2013 女子50m背泳ぎ
セッテコリ杯
2012 女子200m背泳ぎ
2012 女子100m背泳ぎ
東アジア競技大会
2005 女子100m背泳ぎ
2005 女子200m背泳ぎ
2005 女子50m背泳ぎ
2005 女子400mメドレーリレー
テンプレートを表示

寺川 綾(てらかわ あや、1984年11月12日 - )は、大阪府大阪市出身の日本の元競泳選手、スポーツキャスター。専門種目は背泳ぎ。スポーツメーカーミズノ社員。2012年ロンドンオリンピック100m背泳ぎ銅メダリスト、400mメドレーリレー銅メダリスト。

略歴[編集]

寺川が水泳を始めたのは3歳の頃で、地元を本拠地としていたイトマンスイミングスクールに入り、そこで頭角を現し選手コースで力をつけた。クラブの先輩には千葉すず、その夫でもある山本貴司、同じ種目の選手である中尾美樹シドニーオリンピック競泳女子200m背泳ぎ銅メダリスト)がおり、山本らは学校の先輩ともなった。特に中尾は、引退後も大学職員として寺川をサポートし続けてきた。

高校時代[編集]

2000年4月、近畿大学附属高等学校へ入学。高校2年生だった2001年福岡市で行われた世界水泳選手権に出場する。中継を担当していたテレビ朝日番宣CMに出演した際に照れながら言った「声援ください」の一言で一躍注目を集め、2002年横浜市で行われたパンパシ水泳では200m背泳ぎで2位に入り、寺川自身初の国際大会でのメダル獲得となった。

大学時代[編集]

2003年近畿大学法学部に入学する。寺川は大学進学後もクラブには一応籍を置いていたが、学校側の方針により日本水泳連盟には「近畿大学の学生」として登録して大会に出場していた。また、在学中は大手英会話学校ジオスコマーシャルにも出演していた。

大学2年生で出場した2004年アテネオリンピックでは、200m背泳ぎで8位入賞を果たした(この時銅メダルを取ったのが中村礼子であった)。しかし、その後はライバルの伊藤華英との戦いの中で敗れ去る状態が続いた。事態打開のためアメリカでトレーニングをするなど努力を続けたものの、2006年シーズン(2007年3月の世界水泳終了まで)は日本代表から漏れた。寺川はこの悔しさをバネに、北京オリンピック出場を目指した。

ミズノ入社後[編集]

大学卒業後はミズノに入社し、陸上競技の室伏広治らと同様、ミズノの社員選手として競技を続けることになった。ミズノは2007年5月にSPEEDO水着事業から撤退し、翌6月から自社ブランドの水着事業展開を始めたが、寺川は他の「社員スイマー」とともに「ミズノスイムチーム」の結成に参加。以後はこの名義で大会に参加するとともに、社員として自社水着の開発目的でのテストスイムと、宣伝活動を行っている[2]

2008年4月に行われた日本選手権では、中村礼子と伊藤の前に100m、200mとも屈する形となり、2大会連続のオリンピック出場はかなわなかった。入社初年度のミズノ水泳部の女子部員が寺川だけで、商品開発のための「テスト・スイマー」としての泳ぎが優先され、自分のための十分な練習時間が取れなかったためではないかとみられている。

その後、平泳ぎの種田恵がミズノに入社することになった。それを受け、商品開発目的で泳ぐことの負担が軽減され自分のための練習時間や、平井伯昌コーチ[3] の教えを受ける機会を増やせるようになり、復活の兆しを見せ始めた。

2008年12月14日、第13回高岡市水泳スプリント選手権大会の50m背泳ぎで、26秒73の短水路日本新(当時)を記録[4]。2009年1月のKONAMI OPEN 2009では50m背泳ぎ28秒11、100m背泳ぎ1分00秒53と共に自己ベストを更新[5][6]2009年2月15日、競泳短水路の東京都記録会の50m背泳ぎで26秒40の短水路アジア新をマークした[7]

2009年4月に行われた日本選手権では、100m背泳ぎで59秒67と初めて1分を切り7年ぶり2度目の優勝を果たした[8]。50mでも予選で27秒94[9]、決勝で27秒78と連続で日本記録を更新して優勝した[10]。200mでは完全にライバル関係へと変わった伊藤を破り、“背泳ぎ三冠”を達成。ローマで開かれる世界選手権の代表に選ばれた。

2011年7月に上海で行われた世界水泳では、100m背泳ぎで5位に入賞、50m背泳ぎでは27秒93の記録で2位に入り銀メダル。世界選手権で初のメダル獲得となった[11]

ロンドンオリンピックで銅メダル獲得[編集]

オリンピック凱旋パレード(2012年8月19日撮影)

2012年4月に行われた日本選手権では出場種目を一種目に絞り、100m背泳ぎで59秒10の日本新記録で優勝してロンドンオリンピック代表に選ばれた[12]。 5月のジャパンオープン100m背泳ぎでは自身の持つ日本記録を0秒02上回る59秒08で優勝を果たした[13]。 さらに、200mでも自己ベストの2分7秒84で優勝すると、50mでは自身の持つ日本記録を0秒02更新する27秒71で優勝を飾った[14][15]

2012年のロンドンオリンピックでは、女子100m背泳ぎ決勝で58秒83の日本新記録ならびにアジア記録で銅メダルを獲得、寺川自身2度目のオリンピック出場で初のメダル獲得となった。また、競泳競技最終日の女子4×100mメドレーリレー決勝でも総合タイムでそれまでの同種目の日本記録を2秒近く縮めた日本新記録の3分55秒73で銅メダルを獲得した。日本の女子競泳選手で27歳でのオリンピックのメダル獲得は、北京オリンピック銅メダリストの中村礼子の26歳を上回り最年長記録となった[16]

2013年世界水泳バルセロナ大会[編集]

2013年7月から8月にかけて行われたバルセロナで行われた世界水泳では、100m背泳ぎで59秒23の記録で3位に入り銅メダル、50m背泳ぎでも27秒53の記録で3位に入り銅メダルを獲得する。最終日に行われた女子4×100mメドレーリレー決勝では第1泳者(背泳ぎ)を務め、58秒70の記録で(100m背泳ぎの)日本新記録を更新した(日本チーム全体の総合タイムでは5位入賞)。

「卒業」[編集]

しかし2013年シーズンは右足首の故障が多く、パフォーマンスを維持できなかったため東京国体を最後に現役を退くことを決意、12月4日に会見を開き発表した[17]。「水泳は生涯スポーツ」という理由から「引退」ではなく競技活動から「卒業」の表現を使用した[18]。ミズノスイムチーム・アシスタントコーチとして水泳の普及と指導にあたっている。長身を生かした水着モデルの活動も継続しており、選手活動以外の仕事は「卒業」以前と変わらなかった。

「卒業」後[編集]

2014年4月11日に元競泳選手の細川大輔と結婚し、同年4月22日に妊娠5ヶ月であることを発表した[19]。その後、同年9月に第一子となる女児を出産した。

2014年4月1日から日本水泳連盟の新設「アスリート委員会」の委員となった[20]

2015年6月13日にプロ野球交流戦の札幌ドーム北海道日本ハムファイターズの「ミズノデー」の横浜DeNAベイスターズ戦の始球式として務めた[21]

2016年4月から、『報道ステーション』(テレビ朝日系)のスポーツキャスター(金曜日)を務める[22]

2017年10月からスポーツマネジメント「スポーツビズ」と業務提携契約締結[23]

主な戦績[編集]

自己ベスト[編集]

泳法 距離 水路 記録 樹立日 大会名 備考
背泳ぎ 050m 長水路 27秒51 2013年4月13日 日本水泳選手権
背泳ぎ 100m 長水路 58秒70 2013年8月4日 第15回世界水泳選手権バルセロナ
背泳ぎ 200m 長水路 2分07秒73 2012年6月15日 セッテコリ杯
背泳ぎ 050m 短水路 26秒05 2013年2月23日 第54回日本選手権(25m)水泳競技大会
背泳ぎ 100m 短水路 55秒76 2013年2月24日 第54回日本選手権(25m)水泳競技大会
背泳ぎ 200m 短水路 2分01秒67 2009年11月14日 ワールドカップベルリン大会

テレビ出演[編集]

書籍[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b ロンドンオリンピック日本代表選手団名簿”. JOC. 2012年10月5日閲覧。
  2. ^ なおこの時、北島康介もミズノと提携する道を選んだ。
  3. ^ 寺川のかつてのライバルの中村礼子の師でもある。
  4. ^ HEALTH SWIM” (PDF). 富山県高岡総合プール (2009年3月17日). 2012年10月5日閲覧。
  5. ^ コナミオープン2009水泳競技大会 ISS関係結果 2012年10月05日 閲覧。
  6. ^ “24歳寺川 代表落ち乗り越え充実 競泳女子”. 朝日新聞. (2009年2月4日). http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200902040104.html 2009年2月14日閲覧。 [リンク切れ]
  7. ^ “寺川、50背で短水路日本新マーク/競泳”. スポニチ. (2009年2月15日). オリジナルの2009年3月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090321191552/http://www.sanspo.com/sports/news/090215/sph0902151904001-n1.htm 2009年2月15日閲覧。 
  8. ^ “競泳、古賀が五輪2位相当で優勝 100背、寺川が7年ぶりV”. 共同通信. (2009年4月17日). https://web.archive.org/web/20090421175300/http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041701001009.html 2009年4月18日閲覧。 
  9. ^ “本多が北島の日本記録更新 競泳日本選手権第3日”. 共同通信. (2009年4月18日). https://web.archive.org/web/20090421175306/http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041801000236.html 2009年4月18日閲覧。 
  10. ^ “寺川綾50m背27秒78の日本新で初V/競泳”. 日刊スポーツ. (2009年4月19日). https://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20090419-484717.html 2009年4月20日閲覧。 
  11. ^ “世界水泳:寺川綾が銀メダル 女子五十メートル背泳ぎ”. 毎日新聞. (2011年7月29日). http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20110729k0000m050064000c.html 2011年7月29日閲覧。 
  12. ^ “寺川、尽きない向上心=日本新にも満足せず-競泳日本選手権”. 時事通信. (2012年4月5日). http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012040500960 2012年4月16日閲覧。 
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  17. ^ “寺川綾「本当に幸せな水泳生活だった」 現役“卒業”会見 一問一答全文”. スポーツナビ. (2013年12月4日). http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/all/2013/columndtl/201312040002-spnavi 2013年12月4日閲覧。 
  18. ^ “寺川綾「本当に幸せな水泳生活だった」 現役“卒業”会見 一問一答全文”. スポーツナビ. (2013年12月4日). http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/all/2013/columndtl/201312040002-spnavi?page=2 2013年12月4日閲覧。 
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  21. ^ デイリースポーツ(2015年6月13日)
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  25. ^ テレビ朝日「くりぃむクイズ ミラクル9(2015年7月22日放送)」
  26. ^ テレビ朝日「ごはんジャパン」(2015年10月3日放送)
  27. ^ “松岡修造&寺川綾、テレビ朝日リオ五輪キャスター「その先には東京がある」”. ORICON STYLE. (2016年7月2日). https://www.oricon.co.jp/news/2074454/full/ 2016年7月4日閲覧。 

外部リンク[編集]