「ニッカカフェグレーン」の版間の差分
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'''ニッカカフェグレーン'''は、[[ニッカウヰスキー]]が製造し、[[アサヒビール]]が販売している[[ジャパニーズ・ウイスキー|純国産]][[ウイスキー#グレーン・ウイスキー|グレーンウイスキー]]([[日本洋酒酒造組合]]の定める[[ジャパニーズ・ウイスキー]]の表示基準に合致した商品<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ164LF0W1A210C2000000/ 「ジャパニーズウイスキー」の定義 業界団体が作成] - [[日本経済新聞]] 2021年2月16日(2021年3月2日閲覧)</ref>)である。ここでは姉妹品でもある'''ニッカカフェモルト'''(ニッカカフェグレーンと異なり原酒の一部に国外産の原酒も使用されているため、日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズ・ウイスキーの表示基準に合致しない'''ワールド・ウイスキー'''扱いとなる商品)についても言及する。 |
'''ニッカカフェグレーン'''は、[[ニッカウヰスキー]]が製造し、[[アサヒビール]]が販売している[[ジャパニーズ・ウイスキー|純国産]][[ウイスキー#グレーン・ウイスキー|グレーンウイスキー]]([[日本洋酒酒造組合]]の定める[[ジャパニーズ・ウイスキー]]の表示基準に合致した商品<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ164LF0W1A210C2000000/ 「ジャパニーズウイスキー」の定義 業界団体が作成] - [[日本経済新聞]] 2021年2月16日(2021年3月2日閲覧)</ref>)である。ここでは姉妹品でもある'''ニッカカフェモルト'''(ニッカカフェグレーンと異なり原酒の一部に国外産の原酒も使用されているため、日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズ・ウイスキーの表示基準に合致しない'''ワールド・ウイスキー'''、または'''ジャパンメイドウイスキー'''扱いとなる商品)についても言及する。 |
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==ニッカカフェグレーン == |
==ニッカカフェグレーン == |
2021年3月8日 (月) 05:20時点における版
ニッカカフェグレーン/カフェモルト | |
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基本情報 | |
種類 |
ウイスキー (グレーンウイスキー/モルトウイスキー) |
度数 | 45% |
主原料 |
グレーン、モルト(カフェグレーン) モルト(カフェモルト) ※カフェモルトは原材料に一部、輸入原酒を使用 |
原産国 |
|
製造元 | ニッカウヰスキー |
販売元 | アサヒビール |
詳細情報 |
ニッカカフェグレーンは、ニッカウヰスキーが製造し、アサヒビールが販売している純国産グレーンウイスキー(日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズ・ウイスキーの表示基準に合致した商品[1])である。ここでは姉妹品でもあるニッカカフェモルト(ニッカカフェグレーンと異なり原酒の一部に国外産の原酒も使用されているため、日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズ・ウイスキーの表示基準に合致しないワールド・ウイスキー、またはジャパンメイドウイスキー扱いとなる商品)についても言及する。
ニッカカフェグレーン
ニッカカフェグレーンは、世界的に見ても珍しくなったと言われている「カフェ式連続式蒸留機」において製造されたグレーンウイスキーである。[2]
カフェ式では製造効率の面では劣るものの、原料本来の味が現在主流の蒸溜機よりも残るとされ、ニッカウヰスキーでは現在でも現役で稼働している。[3]
ニッカカフェグレーンは、2012年にフランスを中心にヨーロッパで先行販売。2013年6月から日本でも販売された。[3][4]
そのまろやかな口当たりと独特の甘さは、ロックやストレートで飲まれている他に、ウイスキーベースのカクテルの材料としても使われている。[3]
その味わいは、世界的なウイスキーなどの酒類の品評会として知られているインターナショナル・スピリッツ・チャレンジの2013年金賞を受賞した。[3]
近年のウイスキーブームの影響でウイスキーとその製造に必要な原酒の安定供給が難しくなったという理由のため2019年2月下旬の出荷分を以って店頭在庫切れになり次第、一旦休売となったが、同年11月以降より順次、販売を再開した。
ニッカカフェモルト
ニッカカフェモルトはニッカウヰスキーによる「カフェ式連続式蒸溜機」で製造されたワールドヴァッデッドモルトウイスキーである。通常のモルトウイスキーは、世界的に主流となっている単式蒸溜器で蒸溜されるが、ニッカは「カフェ式」によってモルトの甘さと芳ばしさを残したオリジナルのウイスキーを作り出した。[5]
ニッカカフェモルトは、2013年にフランスを中心にヨーロッパで先行販売。2014年6月から日本でも販売された。[5][6]
その味わいは、イギリスのスピリッツ専門誌「THE SPIRITS BUSINESS」において、2014年の「THE MOST INNOVATIVE SPIRITS LAUNCH OF 2014」に選ばれた。[6]
その味わいは、世界的なウイスキーなどの酒類の品評会として知られているインターナショナル・スピリッツ・チャレンジの2017年グレーンウイスキー部門カテゴリーの最高賞であるトロフィーを受賞した。
こちらも上記のカフェグレーン同様、ウイスキーとその製造に必要な原酒の安定供給が難しくなったという理由のため2019年2月下旬の出荷分を以って店頭在庫切れになり次第、一旦休売となったが、同年11月以降より順次、販売を再開した。
ラインナップ
- 現行品
- ニッカカフェグレーン(1期・2013年6月-2019年3月、2期・2019年11月 - ) - 700ml
- ニッカカフェモルト(1期・2013年6月-2019年3月、2期・2019年11月 - ) - 700ml
- 終売品
ニッカウヰスキーとカフェ式連続式蒸溜機
ニッカウヰスキーがカフェ式連続式蒸溜機を導入したのは、1963年の事である。[6]前年に創業者である竹鶴政孝がヨーロッパに視察に行った時、購入したものであり、自身の工場にカフェ式の機械の導入する事が、かつて竹鶴がスコットランドに留学していた時からの夢であったという。[9]当時としてもかなり旧式の蒸溜機であり、[6]高さも4階建てほどのビルくらいの高さはある巨大な蒸溜機であった。[9]初めはニッカウヰスキーの西宮工場に導入された。
1965年にこのカフェ式連続式蒸溜機で作ったグレーンウイスキーをブレンドした「新ブラックニッカ」が発売されると、たちまち人気商品に。[9]1967年にはカフェ式連続式蒸溜機の二号機を導入した。その後、このカフェ式連続式蒸溜機は仙台工場(宮城峡蒸溜所)に移設。[9] 1999年から当地で稼働して、このカフェ式連続式蒸溜機で製造されているウイスキーはニッカカフェグレーンやニッカカフェモルトの他にニッカウヰスキーで製造されているブレンデッドウイスキーや焼酎やジン、ウォッカなどの元にも使われており、蒸留機は未だに現役である。
カフェ式連続式蒸溜機は手間がかかるため、現在では本場のスコットランドでもほとんどないと言われている[9]。
脚注
- ^ 「ジャパニーズウイスキー」の定義 業界団体が作成 - 日本経済新聞 2021年2月16日(2021年3月2日閲覧)
- ^ 「カフェ」はエニアス・カフェ(カフェー)というこの方式の蒸留機を発明した19世紀のイギリスのウイスキーの技術者の名前に因んでいる。なお、カフェの綴りはCoffeyでcoffeeやcafeではない。コーヒーやカフェ(喫茶店)とは全く無関係である。出典:稲富博士のスコッチノート
- ^ a b c d ニッカウヰスキーカフェグレーン公式ページ
- ^ アサヒビール2013年5月15日付プレスリリース
- ^ a b アサヒビール2013年12月18日付プレスリリース
- ^ a b c d ニッカウヰスキーカフェモルト公式ページ
- ^ ニッカ『シングルカフェモルト12年』日欧同時発売 (ニュースリリース) _ アサヒビール
- ^ 241 Re:Nikka Coffey Grain Whisky ニッカの語らい|ニッカワールド|NIKKA WHISKY
- ^ a b c d e 松尾(2014)131-142pp.
参考文献
- 松尾秀助『琥珀色の夢を見る 竹鶴政孝とリタ ニッカウヰスキー物語』 朝日新聞出版〈朝日文庫〉、2014年。ISBN 978-4022618085
関連項目
- ニッカウヰスキー
- 知多 - サントリースピリッツが製造し、サントリー酒類(新)が販売する同種の製品。
- カフェ式連続式蒸溜機
- エニアス・カフェ(英語版)