「かみのけ座」の版間の差分
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{{出典の明記|date=2013年5月|ソートキー=星}} |
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{{Infobox Constellation |
{{Infobox Constellation |
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| janame = かみのけ座 |
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| name = Coma Berenices |
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| brighteststarname = [[かみのけ座ベータ星|β Com]] |
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| starmagnitude = 4.26 |
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| stardistance = 30 |
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| numbermessierobjects = 8 |
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| meteorshowers = Coma Berenicids |
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| bordering = [[りょうけん座]]<br />[[おおぐま座]]<br />[[しし座]]<br />[[おとめ座]]<br />[[うしかい座]] |
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| latmax = 90 |
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| notes = |
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'''かみのけ座'''(髪の毛座、Comae Berenices)は[[星座]]の1つ。 |
'''かみのけ座'''(髪の毛座、Comae Berenices)は[[星座]]の1つ。 |
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== 主な天体 == |
== 主な天体 == |
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=== 恒星 === |
=== 恒星 === |
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{{See also|かみのけ座の恒星の一覧}} |
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* [[かみのけ座アルファ星|α星]]:ディアデム(Diadem、王冠)と呼ばれる。これは、王妃ベレニケの王冠の中にある宝石を表す。β星よりわずかに暗く、2番目の明るさである。 |
* [[かみのけ座アルファ星|α星]]:ディアデム(Diadem、王冠)と呼ばれる。これは、王妃ベレニケの王冠の中にある宝石を表す。β星よりわずかに暗く、2番目の明るさである。 |
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* [[かみのけ座ベータ星|β星]]:かみのけ座で最も明るい恒星。[[絶対等級]]が[[太陽]]とほぼ同じ(太陽よりわずかに明るい)恒星である。この星は[[地球]]から27[[光年]]の場所にある。よってこの場所から太陽を見ると、地球から見たβ星と同じくらいに輝いているはずである。 |
* [[かみのけ座ベータ星|β星]]:かみのけ座で最も明るい恒星。[[絶対等級]]が[[太陽]]とほぼ同じ(太陽よりわずかに明るい)恒星である。この星は[[地球]]から27[[光年]]の場所にある。よってこの場所から太陽を見ると、地球から見たβ星と同じくらいに輝いているはずである。 |
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=== 星団・星雲・銀河 === |
=== 星団・星雲・銀河 === |
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かみのけ座には[[銀河座標|銀河北極]]([[銀緯]]+90°の点)があり、星間物質の量が最も少ない方向なのでたくさんの[[銀河]]が見える。この領域には[[かみのけ座銀河団]]と呼ばれる[[銀河団]]が存在する。反面銀河面から最も離れているため、大きな散開星団Mel111を例外として[[散開星団]]や[[散光星雲]]、[[惑星状星雲]]はほとんど見られない。 |
かみのけ座には[[銀河座標|銀河北極]]([[銀緯]]+90°の点)があり、星間物質の量が最も少ない方向なのでたくさんの[[銀河]]が見える。この領域には[[かみのけ座銀河団]]と呼ばれる[[銀河団]]が存在する。反面銀河面から最も離れているため、大きな散開星団Mel111を例外として[[散開星団]]や[[散光星雲]]、[[惑星状星雲]]はほとんど見られない。 |
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* [[Mel111]] :散開星団。広範囲に星が散らばっているため、肉眼でも確認できる。 |
* [[Mel111]] :散開星団。広範囲に星が散らばっているため、肉眼でも確認できる。 |
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* M64([[黒眼銀河]]):[[渦巻銀河]]。暗黒帯が見えるため。この名前がある。 |
* M64([[黒眼銀河]]):[[渦巻銀河]]。暗黒帯が見えるため。この名前がある。 |
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=== その他 === |
=== その他 === |
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* [[かみのけ座超銀河団]]:初めて発見された[[宇宙の大規模構造]]。 |
* [[かみのけ座超銀河団]]:初めて発見された[[宇宙の大規模構造]]。 |
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== 歴史 |
== 由来と歴史 == |
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古代ローマ時代からあった星座であるが、[[トレミーの48星座]]には含まれなかったため、中世は事実上使われていなかった。16世紀に[[ティコ・ブラーエ]]が自分の星図で復活させたため、通常設定者はティコとされる。ただし歴史的には再設定者というほうが正しい。古代からある星座のため神話が残っているが、かみのけ座の神話は半分は史実に基づく。 |
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ギリシャ時代から、[[しし座]]と[[うしかい座]]の間にぼんやりとした星の集まりがあることは知られていたが、[[トレミーの48星座]]には含まれなかったため、16世紀に入るまで1つの星座として認められていなかった<ref name="ridpath"/>。 |
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この星座の成立に当たっては魅力的な伝説がある。史実に基づくはっきりした由来を持つ星座は、この星座と[[たて座]]のみである。[[古代エジプト]]の王で、[[アレクサンドリア]]を文化中心都市にした[[プトレマイオス3世]]とその妻で王妃の[[ベレニケ2世]]が主な登場人物である。 |
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かみのけ座を1つの星座として独立させたのは、[[1536年]]にドイツの地図製作者カスパル・ヴォペルが自作の地球儀に描いたのが最初である<ref name="ridpath"/>。その後[[メルカトル]]の地図や、[[ティコ・ブラーエ]]の星図で用いられてから一般に認知されるようになった<ref name="ridpath"/>。 |
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プトレマイオス3世は自分の姉妹を殺した[[セレウコス朝]]シリアを紀元前243年ごろ攻めた。ベレニケは、夫が無事に戻ったならば、美しく、かつ美しいゆえに有名であった自分の髪を女神[[アプロディーテー]]に捧げると誓った。夫が戻ると、王妃は髪を切り、女神の神殿に供えた。 |
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== 神話 == |
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[[古代エジプト]]、[[プトレマイオス朝]]の王[[プトレマイオス3世]]と、その妻で王妃の[[ベレニケ2世]]にまつわる話が知られている<ref name="ridpath"/>。 |
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⚫ | プトレマイオス3世は自分の姉妹を殺した[[セレウコス朝]]シリアを紀元前243年ごろ攻めた。ベレニケは、夫が無事に戻ったならば、美しく、かつ美しいゆえに有名であった自分の髪を女神[[アプロディーテー]]に捧げると誓った。夫が戻ると、王妃は髪を切り、女神の神殿に供えたところ、翌朝までに髪の毛は消えていた。王と王妃は大変に怒り、神官たちは死刑を覚悟した。このとき、宮廷天文学者[[サモスのコノン]]は、神は王妃の行いが大変に気に入り、かつ髪が美しいので大変に喜び、空に上げて星座にした、と王と王妃に告げ、しし座の尾の部分を指し示した。そしてその場所はこれ以後ベレニケのかみのけ座と呼ばれることになった。コノンのこのとっさの知恵により、神官たちの命は救われた<ref name="ridpath"/>。 |
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== 出典 == |
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<references> |
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<ref name="ridpath">{{Cite web |
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| author=Ian Ridpath |
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| title=Star Tales - Coma Berenices |
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| url=http://www.ianridpath.com/startales/comaberenices.htm |
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| accessdate=2014-02-04}} |
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</ref> |
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[[Category:天文学に関する記事]] |
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2014年2月4日 (火) 15:00時点における版
Coma Berenices | |
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属格形 | Comae Berenices |
略符 | Com |
発音 | [ˈkoʊmə bɛrəˈnaɪsiːz]、属格:/ˈkoʊmiː/ |
象徴 | Berenice's Hair |
概略位置:赤経 | 12.76 |
概略位置:赤緯 | +21.83 |
正中 | 5月15日21時 |
広さ | 386平方度[1] (42位) |
バイエル符号/ フラムスティード番号 を持つ恒星数 | 44 |
3.0等より明るい恒星数 | 0 |
最輝星 | β Com(4.26等) |
メシエ天体数 | 8 |
確定流星群 | Coma Berenicids |
隣接する星座 |
りょうけん座 おおぐま座 しし座 おとめ座 うしかい座 |
観測可能地域は+90°と−70°の間 21:00(午後9:00)に最も良く見えるのは5月の間 |
かみのけ座(髪の毛座、Comae Berenices)は星座の1つ。
主な天体
恒星
- α星:ディアデム(Diadem、王冠)と呼ばれる。これは、王妃ベレニケの王冠の中にある宝石を表す。β星よりわずかに暗く、2番目の明るさである。
- β星:かみのけ座で最も明るい恒星。絶対等級が太陽とほぼ同じ(太陽よりわずかに明るい)恒星である。この星は地球から27光年の場所にある。よってこの場所から太陽を見ると、地球から見たβ星と同じくらいに輝いているはずである。
星団・星雲・銀河
かみのけ座には銀河北極(銀緯+90°の点)があり、星間物質の量が最も少ない方向なのでたくさんの銀河が見える。この領域にはかみのけ座銀河団と呼ばれる銀河団が存在する。反面銀河面から最も離れているため、大きな散開星団Mel111を例外として散開星団や散光星雲、惑星状星雲はほとんど見られない。
その他
由来と歴史
ギリシャ時代から、しし座とうしかい座の間にぼんやりとした星の集まりがあることは知られていたが、トレミーの48星座には含まれなかったため、16世紀に入るまで1つの星座として認められていなかった[2]。
かみのけ座を1つの星座として独立させたのは、1536年にドイツの地図製作者カスパル・ヴォペルが自作の地球儀に描いたのが最初である[2]。その後メルカトルの地図や、ティコ・ブラーエの星図で用いられてから一般に認知されるようになった[2]。
神話
古代エジプト、プトレマイオス朝の王プトレマイオス3世と、その妻で王妃のベレニケ2世にまつわる話が知られている[2]。
プトレマイオス3世は自分の姉妹を殺したセレウコス朝シリアを紀元前243年ごろ攻めた。ベレニケは、夫が無事に戻ったならば、美しく、かつ美しいゆえに有名であった自分の髪を女神アプロディーテーに捧げると誓った。夫が戻ると、王妃は髪を切り、女神の神殿に供えたところ、翌朝までに髪の毛は消えていた。王と王妃は大変に怒り、神官たちは死刑を覚悟した。このとき、宮廷天文学者サモスのコノンは、神は王妃の行いが大変に気に入り、かつ髪が美しいので大変に喜び、空に上げて星座にした、と王と王妃に告げ、しし座の尾の部分を指し示した。そしてその場所はこれ以後ベレニケのかみのけ座と呼ばれることになった。コノンのこのとっさの知恵により、神官たちの命は救われた[2]。
出典
- ^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
- ^ a b c d e Ian Ridpath. “Star Tales - Coma Berenices”. 2014年2月4日閲覧。