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ロシア軍による5000件の戦争犯罪を捜査 衛星画像などで分析、ウクライナ検察がロシア兵の名簿公表

2022年4月6日 10時34分
殺害された民間人の遺体を回収するウクライナ兵=5日、ウクライナのキーウ郊外ブチャで(AP)

殺害された民間人の遺体を回収するウクライナ兵=5日、ウクライナのキーウ郊外ブチャで(AP)

 ロシアの侵攻を受けているウクライナのベネディクトワ検事総長は5日、ロシア軍による約5000件の戦争犯罪を捜査していると明らかにした。ロシア兵による民間人殺害や女性への性的暴行の証拠を記録し、国際裁判の実現を目指す方針。現地メディア、ウクライナ・プラウダなどが伝えた。
 ベネディクトワ氏によると、戦争犯罪に関わったロシア兵は約2000人。同氏は「ウクライナ人を殺そうと戦争を始めた人物の責任を問う」と強調した。ウクライナ国防省も4日、キーウ(キエフ)州ブチャでの戦争犯罪に関与したとして、駐留していた約1600人のロシア兵の名簿を公表した。
 戦場や占領下では通常、個々の兵士の行動を特定するのは難しいとされるが、ウクライナ軍は今回、通信傍受や衛星画像による部隊追跡を行いロシア軍を分析している。地元メディアなどでは「史上初めて、個々の戦争犯罪が証拠とともに大規模に特定されうる」との見方が出ている。
 一方、ウクライナ国防省の分析では、キーウ州を撤退したロシア軍部隊は物資を補給した上で東部に向かい、第2の都市ハリコフを制圧する構え。ウクライナ側は、キーウでの残虐行為が東部で繰り返される恐れがあるとして警戒を強めている。
 東部などでは5日、民間人3800人余が「人道回廊」を通じて退避した。このうち、ロシア軍が包囲する港湾都市マリウポリからの避難者は約2200人だった。
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 ウクライナの首都は、これまでロシア語読みの「キエフ」と表記していましたが、今後はウクライナ語の発音に近い「キーウ」に変更します。ロシアによる侵攻で命を奪われている人びとが求める表記とします。

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