2005 年 22 巻 p. 799-804
東名高速道路大井松田IC-御殿場IC間下りの左右2ルート分岐区間では, ゴールデンウィークなど交通繁忙期に2ルート上でハンチング現象が起きる. 本論文では, この区間を対象として, ドライバの経路選択行動, 交通渋滞状況, および提供渋滞情報内容を再現するシミュレーションモデルを開発し, 高速道路2ルート区間に生じるハンチングを抑制可能な情報提供方法を検討した.その結果, ハンチングの抑制には, 実際にドライバが経験する渋滞長を「確定将来情報」として情報提供する, または情報の提供と中止を情報の提供遅れよりも短い周期で繰り返す, などが有効であることを明らかにした.